
「⇒」は個人的な気づき、学び
◎本書の趣旨
・言葉は単なるコミュニケーションの道具ではない。伝わる言葉を生み出すために、自分の意見を育てるツールである
→ 発言や文章といった「外に向かう言葉」を磨いていくためには、自分の考えを広げたり奥行きを持たせるための「内なる言葉」の存在を意識することが絶対不可欠である
→ 思考の深化なくして、言葉だけを成長させることはできない
・言葉が意見を伝える道具であるならば、まず、意見を育てる必要がある
◆内なる言葉とは何か?
・人間は、相手の言葉に宿る重さや軽さ、深さや浅さを通じて、その人の人間性そのものを無意識のうちに評価している
・相手の胸に響く言葉を生み出すために必要なのは、実際に書いたり、話したり、入力したりする「外に向かう言葉」を磨くことではない
→ 頭に浮かぶあらゆる感情や考えは、自分自身と会話をすることで考えを深めるために用いている「内なる言葉」によってもたらされる
→ 「内なる言葉」に気づき、意識を向け、正確に把握することで、あらゆる行動の源泉となる思考を豊かにし、「外に向かう言葉」に重みや深さが生まれ、納得感のある言葉を用いることができる
・相手が聞きたいのは言葉ではなく、意見である
→ あなたが発する言葉の1つひとつは、あなの人格そのもの
→ 「自分の言葉」とは、意見や思いを生み出し続ける源泉があるからこそ生まれる
・気持ちと言葉が一致していなければ、言葉と行動が一致するはずもない
〇スキルで言葉を磨くことの限界
・スキルは理解できても、自分が抱えている課題に応用するためのスキルの使い方が指南されない
・スキルを「型」として理解してしまうため、型にしばられてしまう
・スキルは、教える人自身の経験から抽出された方法論であり、同じ経験をしていない第三者が真髄まで理解することができない
⇒ 自分事でないスキルでは、借り物の言葉にしかならない
◆内なる言葉と向き合う
・どんなに塾考できていると思っても、言葉にできなければ相手には何も伝わらない
→ 内なる言葉に意識を向けられるようになると、扱う言葉の量が飛躍的に増加する
→ 「なんとなく考えている」「考えたつもりになっている」状況を脱することができる
→ 思いが大きくなっていけば、自然と言葉に重みや深みが加わり、「伝えよう」という思いが心の底から湧いてくる
・内なる言葉と向き合うことは、自分の視点と向き合うことと同意である。自分自身の視点に気付くことが、外に向かう言葉を磨き、自分の言葉を持つ出発点になる
〇「人を動かす」と「人が動く」
・「人を動かす」は自分の意図するように仕向ける強制的かつ受動的な意味合い、「人が動く」は自らの意志で動き出す自主的かつ能動的な行動を促すもの
→ セールスで製品の魅力を伝えることはできるかもしれないが、自ら「欲しい」「自分の生活に必要だ」と思わなければ購入するという行動に移すことはない
・言葉において大切なのは、人を動かす力ではなく、人が動きたいと思わせる力
→ 人の心をワクワクさせたり、ときめかせるしかない
⇒ 感情を引き起こす、感動がなければならない
・「伝わる」と「動きたくなる」には、志を共有しているかどうか
→ 志を共有するためには、確信を持てる志がなければならない
→ 自分が行おうとしていることに対して、どれだけ本気で向き合っているか
・人の心を動かすのは、話している本人の本気度や使命感であり、生きる上で感じてきた気持ちが総動員された体温のある言葉である
◆内なる言葉と向き合う方法
①アウトプットする
・とにかくひたすら書き出す
②拡散させる
・横に広げる、縦に深める(なぜ?それで?本当に?を繰り返す)
・グルーピングして名前をつける
・足りないところを補足する
③化学反応を起こす
・寝かせて客観視する
・真逆を考える
・違う人の視点から見る(あの人だったらどうするかを考える)
→ 自分の可能性を狭めているのは、いつだって自分である
◆思いを言葉にする
・言葉で人の心を動かすには、思いをさらけ出すこと
→ さらけ出したい思いがあるか、さらけ出すための思いを把握しているか
・気持ちを整理し、さらけ出す。その熱量に心は動かされる
〇思いを言葉にする2つの戦略
(1)言葉の型を知る
①たとえる(比喩・擬人)
・わかりやすく、共有できる
・自分の得意分野で、自分の言葉になる
②繰り返す(反復)
③ギャップをつくる(対比)
④言い切る(断定)
⑤感じる言葉を使う(呼びかけ、誇張・擬態)
・聞く耳を持たせる
・語りかける
(2)思いをさらけ出すための心構え
①たった1人に伝わればいい(ターゲッティング)
・みんなに伝えようとすると、誰にも伝わらない
・「この人にだけは伝えたい」ということが、多くの人の心に響く第一歩
②常套句を排除する
・常套句があなたらしさを奪う
③一文字でも減らす(先鋭化)
・書ききってから修正する
④きちんと書いて口にする(リズムの重要性)
⑤動詞にこだわる(文章に躍動感を持たせる)
⑥新しい文脈をつくる(意味の発明)
・重要なのは、新しく生まれた言葉によって人の意識を変えることであり、常識を塗り替えること
⑦似て非なる言葉を区別する(意味の解像度を上げる)
⇒ ①~③は行政文書の根本的な失敗の要因
⇒ 他人事の言葉は相手にとっても他人事になる








