SAITAMA(埼玉)暮らしと本が最強なワケ

サイタマ産まれ、サイタマ育ちの共働き夫婦によるサイタマ暮らし。 ほとんど埼玉を出ません。 埼玉LOVE♡ 本もLOVE♡ なので書評も書いています。

2019年04月

集客のために必要なのは、お客さまの欲求を満たすこと(『たった5つの感情でお客さまは動き出す!!』)




【集客がうまくいかない、集客地獄から逃れたい人にオススメ】



本書は、売り込まなくても結果が出る集客術を身につけ、集客地獄から抜け出すことを目的とした本です。

著者の佐々妙美氏は、セミナーに特化した集客コンサルティングを専門とする「セミナービジネスプロデューサー」として、これまで1万5000人以上をセミナーやイベントへの集客を手がけてきた実績を持ちます(発行当時)。

豊富な実績に裏打ちされた「感情集客術」のためのヒントが紹介されています。




著者は、クライアントへのコンサルティングを繰り返す中で、試行錯誤を重ねがら徹底的に分析し、再現性があると確信できたものをノウハウ化することを行ってきました。

しかし、それでも集客に悩む人は一向に少なくならないという事実に気がつきます。

なぜか。

それは、集客のために必要なのは、ノウハウやテクニックではなく、お客さまとの「人間関係」という根本的なことが置き去りになっているからだというのです。

それを忘れてノウハウやテクニックばかりに気を取られると、お客さまをモノやお金として考えられなず、いつもお客さまをかき集めなければならないという「集客地獄」に陥ってしまうといいます。



じゃあどうすればいいか。

著者は、お客さまが本質的に求めているのは、あたなの商品やサービスから、どんな感情を得られるのか、何が満たされるのかが大事だといいます。

そして、お客さまの感情を理解して、その感情を動かすことができれば、お客さまは自然に行動してくれるようになります。

そのことによって売り込まなくても結果が出るようになり、集客の苦しみから救われるというわけです。


それでは、「感情集客術」を実行するうえで重要なことを整理してみます。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

◆理性の前に感情ありき

・生物としての人間の脳の構造から見た衝動の仕組み「本能」→「感情」→「理性」
・消費行動の前には、必ずその行動によって得たい感情がある
・「好き」が集客やセールスの最大のポイント
→ 「生涯顧客」になってもらう前提条件は「好き」になってもらうこと
・相手との関係性がないとテクニックやノウハウを使っても意味がない
→ 1回きりで終わらない集客をするには、1回きりで終わらない人間関係を築くこと
→ 相手の感情を満たすこと


◆行動を生み出す2つの要素と5つの感情のマトリクス

【2つの要素】
「痛み」・・・痛みから逃れる
「快楽」・・・快楽を求める

【5つの感情のマトリクス】
・行動の動機づけとなる感情は5分類
①安心したい・・・「痛みから逃れる」×「対自分」
②繋がりたい・・・「痛みから逃れる」×「対他人」
③認められたい・・・「痛みから逃れる」×「快楽を求める」×「対自分」×「対他人」
④変化したい・・・「快楽を求める」×「対自分」
⑤貢献したい・・・「快楽を求める」×「対他人」

・人によって、どの感情が行動の動機づけとして突出しているかを知り、そこを刺激すること
・関係を築くための順番
「安心」できる状態をつくる → 「繋がり」を感じられる → 「認められたい」を満たす


◆5つの感情の特徴

〇安心したい
・「行きたい」という欲求に続く最も基本的な欲求
・心配がない

〇繋がりたい
・「愛されたい」欲求
・ザイアンス効果(会う回数が増えるほど、親しみや好意がわく)
→ 一度に長文を送るのではなく、コミュニケーションを小分けにする

〇認められたい
・自己受容感
・特別感

〇変化したい
・強味の発見
・悩みの明確化

〇貢献したい
・小さなお願い+感謝


◆お客さまに信頼される

・5つの感情を満たす=「好き」
・「好き」に「すごい」を追加する
・「すごい」=スピード、外見、権威
・商品やサ-ビスが顧客の幸せにつながると確信を持つ
→ 自分がまず信じる
・お客さまはモノを「買いたい」
→ 買わないのは買う理由がわかっていないから
→ 買い理由を与えてもらうと、買うことができる


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「お客さまの感情を理解して、その感情を動かすことができれば、お客さまは自然に行動してくれる」とは、神田昌典さんのいうエモーショナル・マーケティングや小阪裕司氏の感性マーケティングにも共通する考えかと思います。

つまり、お客さまが「感動」し、感動したお客さまに見込客になってもらうこと、そしてそうした見込客を増やすことがマーケティングの本質であるということです。

感動」が肝というわけですね。


「感動」と一言でいうのは簡単ですが、いざやるとなるとなかなか難しい。

特に、欲しいモノや情報がいつでもどこでも手に入りやすい現代においては、ニーズが細分化し、しかもそのニーズが満たされて「当たり前」というのが前提にある気がします。

ただニーズが満たされるだけでは満足しない。

ましてやちょっとしたことでは感動することはありません。


しかし、だからこそ、お客さまの期待を上回る、あるいはお客さまが気づいていない潜在的なニーズを呼び起こし、感動させることができれば、お客さまを引き付ける強い力になるでしょう。

そのためには、売り込みよりもまず、お客さまにとっての利益や価値を考えることが大事なんだと思いました。


ありがとう
ざいました。



「Farm to Table」に感動! 国分牧場直営のアットホームなカフェ&直売所(埼玉県東松山市)

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埼玉県東松山市と吉見町の境に近い市野川のほとりに、目指す牧場&カフェ&直売所はありました。

その名も「国分牧場」さん。

人づてで知ったカフェ&直売所の新店舗オープンのためのクラウドファンディングに支援をさせていただき、そのオープン記念イベントということで訪れました。

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◆テーマは「Farm to Table」と「つながるカフェ」

お店に着くと、スタッフの皆さんに笑顔でお出迎えされました。

興味深そうにお店の中やチラシ、商品を見ていると、すぐにそれに気づいて解説してくれます。

こういう気持ちのいい対応って素敵ですね!

第一印象最高です!!



そして店内の方も素敵でした。

変に気取ることなく、落ち着いた雰囲気で、お世辞にも広いとはいえませんが、スペースを広くとってお客さんが動きやすいです。

また、トイレを男女それぞれと多目的の3つも設置されていることもポイント高いですねー。

それに加えて、ワンちゃんも入れるコンクリート打ちの空間やBBQが楽しめるテラス席と、コンパクトながら、それを感じさせない開放的なつくりになっていました。

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そうこうするうち、オープニングイベントのお客さんが続々と集まってきました。

20人ほどはいたでしょうか。

テラス席でいよいよイベント開始です。


はじめの挨拶で、ご主人が語っていた2つの言葉(テーマ)が印象的でした。


一つは「Farm to Table

自営の牧場で育てた牛さんのお肉と畑で育てた野菜。

野菜はお客さんが自分で収穫し、それをお店で自分で調理して食べる。

大事なことは、自分が食べているものの成り立ちを知り、「確かな」ものを食べている、「食べる」ということの本来の意味に立ち返るということです。

Farm to Table、いい言葉ですね。

国分牧場さんのロゴに添えられた言葉にはそんな意味があったんですねー。

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もう一つは「つながるカフェ

大事なのは人、そして人と人がつながるということ。

ただ美味しいものを提供するだけでなく、お店の方とお客さん、お客さんとお客さん、そこでいろんな人が出会い、つながってほしいという想いが込められているんだそうです。


奥様との掛け合いもナイスでした笑






◆いくつもの困難を乗り越えてついに実現

もともとお店のあった場所には、ご家族が運営していた焼肉屋さんがあったそうです。

それが一時他の人に貸し出されて、別の焼肉屋さんとして使われていました。

その間、国分牧場さんでは奥まったところにある小さな直売所を開いていましたが、やはりもっとお客さんと直接交流できる場所が欲しいとずっと思っていたそうです。


しかし、その後、東日本大震災が起こり、風評被害からまったく牛肉が売れない時期が続きます。

さらに、風評被害が少しやわらいだ矢先に、数年前の大雪による被害も被るという困難にも直面しました。


ですが、こうしたいくつもの困難にも負けず、それを乗り越えて、ついに念願のカフェ&直売所の新店舗をオープンするに至ったそうです。

新店舗オープンまでには、いろんな人たちとの出会いがあって、後押しを受け、クラウドファンディングを実施することになったといいます。

私もたまたまそのうちのお一人の方と知り合いでしたので、微力ながら支援させていただきました。

人の縁って不思議で、それ以上に大事なもので、そしてどんどんこうして繋がっていくものなんですね。


そんな多くの人たちの想いがつまったこの場所、素敵でないはずがありません!



◆畑で収穫体験、そして待ちに待ったBBQ!


お店に着くころには既にお腹がすいていた私(と家族)ですが、そこは「Farm to Table」の精神で、まずは畑へ野菜の収穫に。
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今回収穫したのは、ニンニクの芽、ニンニク、ホースラディッシュ、ラディッシュ、はつかダイコン。

国産のニンニクの芽なんて初めて!

大好きです!
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それにホースラディッシュ(西洋わさび)の葉は初めて食べましたが、コレもいけます。

楽しみですね!

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お店に着くと、炭火には火がついて、オードブルも用意されていました。

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そしてピザ窯も用意されているとのこと。

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(ピザ窯スタンバイの国分さんとご長女のお二人)


せっかくなのでテラス席で食事を楽しみたいところですが、この日の気温は軽く20度超え。

しかも日差しも厳しく、赤ちゃん連れの我々にはちときつい。

そのため今回はおとなしくテラス席に近い店内でいただくことに。



まずはオードブルのローストビーフ。

お肉がやわらか!

それにローズマリーの風味が素敵です。

コレ大好き!

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採りたてのはつかダイコンやラディッシュも、シンプルに塩だけつけていただくと、予想に反して甘い!?

これは驚きの体験でした。


ピザづくりにも上の子と2人で挑戦。

国分牧場さんの中学生のご長女に教えていただきながら、生地を伸ばし、好きな具材をのせていきます。
そしてヘラを使って、手作りだというピザ窯へ。

これやってみたかったんだよねー。

最初は慣れず、ピザのコントロールに苦戦しましたが、だんだんコツがつかめてうまくコントロールできるようになりました。

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これは楽しい!

自分の家にもピザ窯欲しいな・・・。

あっという間にできあがりです!

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さっそくいただくと・・・

もっちりしていて旨し!!

牛と豚の合いびきのソーセージの旨味とチーズ、なにより自分で作ったというプレミア感があいまってたまりませんね!


そのあとも、私が大好きなタケノコのホイル焼きやサルティンボッカなどが続き、最後はシフォンケーキでフィニッシュ。

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お腹も心も大満足なひと時でした。

口福・・・

決して気張らず、落ち着いた時間を過ごせるステキな時間でした。



また来たいと思い、さっそく店内に貼ってあったゴールデンウィーク中のBBQのチラシに飛びつき、予約してしまいました笑



◆人との出会いへの感謝にあふれた国分牧場

今回、カフェ&直売所のオープニングイベントに参加して実感したように、国分牧場さんではお客さんを大切にしよう、お客さんとのつながりを大切にしようという想いにあふれていました。

そこが国分牧場さんの一番の魅力だと感じました。


ブログやフェイスブックでの情報発信も頑張っていて、非常に楽しませていただいています。

特にピザ窯づくりは楽しそうだったので、「ピザ窯づくり体験」とか募集かからないかなーと思ってチェックしていました笑

聞いてみると、オープンまでの時間がギリギリでそこまでの余裕はなかったとのことです。

でも「ご希望あれば出張します!」と笑顔でいっていただきました。

こうした対応が嬉しいんです!

この一言で国分牧場さんのファンになってしまいました笑



絶対また来ます!(すでに予約済みですが)

ありがとうございました!!

(ちなみに、こうやってお店の方と自然に「ありがとう」といいあえる関係っていいなーと思いますねね^^)


また一つ、埼玉にステキな場所が生まれました

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河川敷の方に降りていくとヤギさんもいます。

草を食べてくれていますねー。



〔スポット情報〕

国分牧場直売所

住所:埼玉県東松山市大字古凍(ふるごおり)625
電話:0493-22-1126
定休日:火・水・木
時間:11時~17時

ホームページへのリンクはこちら

「Full本屋」始動! ~本屋ときがわ町出店をふり返る~

2019年4月20日(土)、埼玉県ときがわ町の町役場本庁舎前にて、第1回の「本屋ときがわ町」がオープンしました。

現在、本屋のないときがわ町に、小さな専門書店をたくさんつくり、町中を本屋に見立てて本の街をつくる「本屋ときがわ町プロジェクト」のスタートともなります。

当面は、常時開店ではなく、月1回程度の不定期開催という形で続けていく予定です。


第1回となる今回は、会場となった「本屋ときがわ町 ioffice店」内で、ときがわカンパニー関根さんをはじめ全5店、寄居町で書店ネコオドルを営む清水さん、千葉県でベーグル屋mananaのオープンを間近に控えたmanabanaの高橋さん、そして妻と私がそれぞれ「本屋」を開きます。

私も「Full本屋」としての初出店です。

コンセプトは、「本で人と世界を満たす」。

本が扱うジャンルは無限で、誰にとっても必要な本は必ず見つかる。

だから誰かにとって必要な本を届けたい。

本と人、人と人の出会いをつなぎたい。

「ホント」の出会いをつくって、人と世界を本で満たしたい。


そんな想いから名付けました。


ラインナップはあえてのゴチャ目。

ジャンルを統一しないことで、本屋ならではの「意図せぬ『ホント』の出会い」、「本を選ぶ楽しさ」を演出することが狙いです。

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manabana高橋さんによる紙芝居



◆さあ、いよいよオープン!

限られた告知していないため、一気にお客さんが大勢押し寄せるというわけにはいきませんでしたが、ときがわカンパニー通信を見ていただいた方や同日開催のArtokigawa展の生き帰り途中の方、たまたま通りかかった方などが訪れてくれました。

そして、なんと記念すべき第1号のお客様にさっそく本を買っていただくことができました

驚きとともに、自分の選んだものが売れたことの嬉しさがあふれてきます^^

ありがとうございます!!

この場面でいう「ありがとう」のなんと気持ちがいいことか。



その後も、風も強くなり店外はやや肌寒くなってきましたが、ちらほらとお客さんがやってきて、いろいろな話をしていただいたり、本を買っていただいたり、あっという間の3時間が過ぎていきました。

なかでも嬉しかったのは、もちろん本が売れたこともそうですが、私たちが作ったときがわカンパニー通信特別版を見た女性で村史の編纂にも関わっていた方が、わざわざ「郷土史懇話会」の活動のことを伝えに来てくれたこと。

こうした素敵な出会いがつながることが本当に嬉しいですし、人生をワクワクしたものにしてくれるんだと思います。

思えば、「本屋ときがわ町」に出店した他の皆さんとの関係も、こうした出会いから始まったものです。

人と人が出会う、つながる。

それを私の好きな本で媒介できたら・・・そんな幸せなことはないでしょう。

改めて人との出会いの大切さ、本の素晴らしさを感じました。

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ちなみに今回の売り上げは、全11冊でした。

お買い上げいただいた皆さま、ご来店いただいた皆さま、ありがとうございました!


今回、事前の準備不足で、お釣り対応を効率化するため、「2冊500円、5冊1000円」と「3冊1000円、3冊1500円」という価格設定で臨みました。

ですが、やはりバラ売りが不可というのはせっかくのお客さんと本との出会いをつぶしてしまいかねませんでした。

自分本意の値段設定になってしまったことは次回への反省点でした。



◆私が買った本

そしてこれだけ面白そうな本があるならば、私も買わない手はありません。

3店からそれぞれ1冊ずつを選りすぐって購入させていただきました。

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『BOOK BUSINESS』


ネコオドル清水さんから。

見たとときに、「あ、私のための本だ」とビビッときました笑。


『最高の時間術』

manabanaの高橋さんから。

最近、時間の使い方に課題を感じているので、課題解決の参考として。


『起業のバイブル』

ときがわカンパニーの関根さんから。

起業を目指すうえで、とにかく非常に内容がわかりやすいと思い購入。

(ちなみに「しるし本トレジャー」で非売品扱いだった『インパクトカンパニー』もオススメされたため、さっそく後日購入しました)


素敵な本たちとの出会い、ありがとうございました!

本を1キロメートル読む! 〜真・積読生活(1週目) 〜

books


これまでぶっ積んだままの本を片付けるべく、「脱・積読生活」を続けてきました。

しかしながら、「消化」が目的になってしまうとモチベーションがいまいちなところがありました。


勝手に学びのライバルのT氏の動向をうかがうと、立教大学の中原先生の『働く大人のための学びの教科書』をもとに、「本を1トン読む」ことにチャレンジしている様子。

そこで私も考えました。

同じことをするのはつまらないし、勝てない。

何かないか。

そうだ!

厚さ」でいこう。

T氏が「1トン」読むなら、私は「1キロメートル」読む。

1キロメートル、すなわち100,000センチメートルです。


ということで、「本を1キロメートル」読むことにチャレンジすることにしました!!

このことの効果は2つあります。

①数字が積み上げなので、減ることはない

②冊数ではなく「厚さ」なので、差別化できる


そんなこんなで、タイトルも「脱・積読」から「真・積読」と変えました。

「厚さ」なので「積読」と相性が良いですしね。



では、さっそく1週目の報告をば。

今週読んだ本は、7冊でした。


『学問のすすめ 現代語訳』(福沢諭吉)

1.2センチメートル

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『他人に振り回されない自信の作り方』(齋藤孝)

1.3センチメートル

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『小さくても勝てる』(平井伸治)

1.0センチメートル

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『世界一わかりやすいポーター博士の競争戦略の授業』(西村克己)

2.0センチメートル

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『儲かりまっか?の経営道』(上泉雄一)

1.8センチメートル

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『フロムに学ぶ「愛する」ための心理学』(鈴木晶)

1.1センチメートル

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『知の最先端』(カズオ・イシグロ他)


1.0センチメートル

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合計で9.4センチメートルとなりました。

今までこんなことやったことがないので、1年でどのくらいになるのか楽しみです!


1キロメートルまで、あと99990.6センチメートル






「売る」ことは、お客さんの期待に応えること 〜お客さんの「書いたい」を引き起こすマーケティングとは〜(『「買いたい!」のスイッチを押す方法)




【「相手の欲しいものを考える」というビジネスの基本に立ち返りたい人にオススメ】


「買う」という行動の前には、必ず「買いたい」という感情があります。

逆にいえば、「買いたい」という気持ちがなければ「買う」ことはないということです。

売る側にとってみれば、お客さんに「買いたい」と思ってもらえないと買ってもらえないというわけです。

考えてみると当たり前のことですが、つい忘れがちなことでもあります。



では、どうしたら「買いたい」と思ってもらえるのか。

本書は、売る側がこうした消費者の「買いたい」を計画的に引き起こす術、つまり「人の購買行動を創り出すマーケティング」について、以下の3つの視点から書かれています。

①人が買い物をする心と行動のメカニズム
②お客さんの購買行動を創り出すには
③顧客を育成し、自らを磨く



著者は、小阪裕司氏。

人の感性と行動を軸にしたビジネスマネジメント理論とメソッドを開発・研究し、ワクワク系マーケティング実践会の主宰者でもあります。

本書では、著者が携わってきた中で経験した、ビジネス現場での実践事例が多数紹介されています。


それでは著者が述べる「人の購買行動を創り出すマーケティング」とはどういうものか、本書の内容を整理してみます。


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人が買い物をする心と行動のメカニズム

・人が購買行動を起こすまでには2つのハードルがある
①「買いたい」か「買いたくない」か
②「買える」か「買えない」
・一つ目のハードルの方がずっと高く、越えてさえくれれば決定的かつ強力に行動へと向かわせる力となる
→ 「買いたい」=情動
・二つ目のハードルは理性であり、情動は理性に勝る



お客さんの購買行動を創り出すには


・人が欲しいのは、モノやサービスを得た先にある満足感、充足感、自分にの人生に対する肯定感
・消費者は、予期せぬ新しい、自分にとってお気に入りの「未来の私」を買う
・今の消費者は、自分の人生を生きているという感覚を持って生きるのが最大の欲求
→ その欲求を満たすのが売り手の使命
「人の購買行動を創り出すマーケティング」の核となるコンセプトは「お客さんの未来を売る」ことであり、「お客さんの未来の消費行動を計画する(購買行動デザイン)」ことがアクションの肝



顧客を育成し、自らを磨く

〇顧客の育成

・消費者はそれぞれ「その消費の良さを知っている脳(=消費感性)」を持っている
・適切に購買行動デザインがされていれば、その消費感性を越えて「買う」行動を起こすことはできる
・加えて、その消費体験が新たな消費感性を育む


〇自らを磨く

・マーケティング上達のための2つの回路「直観回路」と「共感回路

【直観回路】
・膨大な選択肢の中から最善の一手を選び取る力
・直観回路を磨くには、次のような「情報のインプット」と「最善の一手のアウトプット」を繰り返すこと
①過去の事例から学ぶ
②自分のビジネス現場における実践を繰り返す
③社内外での交流や異業種の集まりなどで、各自の取り組みについて語り合い、学びあう

【共感回路】
・他社とコンテクスト(文脈)を共有し、共通感覚を醸成する能力
・相手の気持ちがわかれば、お客さんを喜ばせることは絶対に可能
・共感回路を磨くには、直接お客さんに会うこと
・あなたの持っている世界、表現している世界があって、それに触れたお客さんがコンテクストを共有し始め、あなたの世界の住人になる
→ 「他者とコンテクストを共有する」
→ 顧客と共に進化し続ける


〇ビジネスにおける最強の競争力

人が人を魅了し、動機づける力の源は、誰しもが持つ、相手を喜ばせようとするときに発揮される人の「創造性」
→ そこから生まれたものは、人の心をつかむことができる
・「人の購買行動を創り出すマーケティング」の目的は、儲けることではなく、「未来の私」を欲しがる消費者の暗黙の期待に応えることであり、それこそが真の「売る」行為である


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最後にあった、「消費者の暗黙の期待に応えることが真の『売る』行為」という言葉にはハッとさせられました。

つまりは、自分が売りたいものではなく、「相手が欲しいと思っているもの(あるいは欲しいと気づいたもの)」を売るということだと思います。

そのためにはお客さんと直に会ったり、連絡をとったりするなかで、お客さんの声を「聴き」、何を欲しがっているのかを考え続けることが必要です。

また、頭で考えるだけでなく、実際にモノやサービスを売ることで、それらに対するお客さんからのフィードバックを得て、モノやサービスを常にブラッシュアップさせていくことが必要なのではないかと考えました。


結論としてはシンプルですが、「相手の身になって考える」ということが一番難しいことです。

しかし、達成されたときの相手の喜ぶ姿は、自分にとってもかけがえのない喜びとなります。

そんなビジネスの基本にあるものを再確認できました。


ありがとうございます。



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