SAITAMA(埼玉)暮らしと本が最強なワケ

サイタマ産まれ、サイタマ育ちの共働き夫婦によるサイタマ暮らし。 ほとんど埼玉を出ません。 埼玉LOVE♡ 本もLOVE♡ なので書評も書いています。

2019年12月

本を1キロメートル読む! 〜真・積読生活(37週目) 〜

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本を「1キロメートル」読むことにチャレンジしています。

1キロメートル、すなわち100,000センチメートルです。



このことの効果は2つあります。

①数字が積み上げなので、減ることはない

②冊数ではなく「厚さ」なので、差別化できる



そんなこんなで、タイトルも「脱・積読」から「真・積読」と変えました。

「厚さ」なので「積読」と相性が良いですしね。




前回までに積み上げてきた本の厚さ542.7センチメートルでした。

5メートルを超えていますが、だからどうしたというレベルです。

とりあえず次のステップとして、10メートルを目指しています。




では、37週目の報告です。

今週読んだ本は、11冊でした。

年末年始は家族とべったりの可能性大なので、その分ラストスパートかけました。



※本の背の幅は計測しづらいため、記載した数字は小口の厚さを測ったものです。




『トコトンわかる!個人事業の始め方』(山條隆史、松山正光)

2.0センチメートル


・雇用保険の失業給付の関係
・開業するために必要な許認可
・個人事業の開業に必要な届け出
・契約書、領収書、請求書、発注書





『ザ・プロフィット』(エイドリアン・スライウォツキー)

2.0センチメートル


・成功している企業は、自らの顧客をしっかりと見据えたうえで、パワフルかつユニークな利益発生のメカニズムー利益モデルをつくり上げている
・また、彼らは製品やプロセスだけでなく、利益モデルをつくるという面でも、優れた創造性を発揮している
・ビジネスの成功に不可欠な、利益に対する純粋で絶対的な興味。これを持っている人が、実はほとんどいない
・顧客ソリューション利益モデルの核心にある考え方は、時間とエネルギーを注いで、顧客について知っておくべきことをすべて知ること。その知識を顧客固有のソリューションの開発に活かすこと





『インパクトカンパニー』(神田昌典)

1.8センチメートル


・インパクトカンパニーとは、経済的に成長しながら同時に、事業を通じて社会問題の解決を目指す中小企業のこと。大企業やベンチャー企業ほど目立たない存在であるが、これからの社会にとって決定的な影響力(インパクト)を及ぼす
・1980年代後半の経営者の価値観は、皆で共生できるよう、「世の中をどのように作り上げていくか」という社会変革に強い興味を示す
 → 「一人ひとりが進化し、個性を発揮すれば、誰もがヒーローになれる」というポケモンの世界観
・テクノロジーではなく、ヒューマニティの時代が、2085年まで隆々発展していく
 → 今わたしたちにって欠落しているのは、「精神的な豊かさ」「人間の真の幸せ」であるので、これから70年は「人間とは何か」を問い続ける時代になる
 → 人々が生きる現場に近いインパクトカンパニーこそ、そのための不可欠な素質を持っている






『そうそう、これが欲しかった!感性価値を創るマーケティング』(小阪裕司)


2.0ンチメートル


・「感性価値」とは、なんらかの方法を通じて、お客さんの感性に響き、お客さんの心をつかむことで生じる「価値」のことで、これを計画的に「創造」する方法を企業として身につけると、「売上げ」は創ることができるようになる
・感性消費の時代にお客さんが求めているものは、生活が面白くなるかどうか=心の充足
・マーケティングの目的は「買う」と行動してもらうことなのだし、人が行動しなければ売上はないということなのだから、こうして人の行動に着目することが、マーケティング活動の本質だ
・お客さんの「買う」という行動には、すでに欲しいもの、自分にとって必要なもの、探しているものを買う場合と、店頭やネットなどで見たり聞いたりして突如欲しくなって買う場合がある 






『「地域一番コンサルタント」になる方法』(水沼啓幸)

1.8センチメートル


・地域一番になる3つのメリット
①お客様が、ニーズに合ったお客様を紹介してくれる
②事業活動の情報発信がしやすくなる
③地域でのネットワークが作りやすくなる
・地域の中小企業が使いやすい値段でサービスを提供する
 → 料金が低い分、訪問件数を増やし、移動時間が短縮できる地域密着ならではの方法





『あなたの会社が90日で儲かる!』(神田昌典)

1.3センチメートル


・エモーショナル・マーケティングとは、「あなたの商品を売ってくれ」と、お客さんが集まってくるマーケティング方法
・価値には、絶対的な価値と、お客が感じる価値の2種類がある
 → お客が感じる価値が、絶対的な価値を上回ったときに購買が起こる
 → お客が感じる価値を高めればよい
・そのために、お客の感情的な反応(エモーショナル・レスポンス)を起こすことが、営業活動において極めて重要
・ビジネスの本質は、次のプロセスを継続的に行うこと
①見込客を費用効果的に集める
②その見込客を、成約して、既存客にする
③その既存客に繰り返し買ってもらい、固定客にする





『もっとあなたの会社が90日で儲かる!』(神田昌典)

1.5センチメートル


・集客とは、感情操作ではなく、あなたとお客とのコミュニケーションである
 → 感情マーケティングはお客とあなたの距離を近くする。そして、それが収益に跳ね返る
・失敗はひとつのデータ。あるメッセージをお客に投げかけたとき、何%のお客が反応したかといいうデータに過ぎない。そのレスポンス(反応)データの集積が、ノウハウになる
・ビジネスは次の3つの流れを継続的に実践すれば、どんな会社でも必ず繁栄する
①費用効果的に、見込客を獲得する
②その見込客を、既存客にする
③その既存客にリピート購買してもらう
・売れる広告は「レスポンス広告」。必ずオファーがあること





『「儲かる仕組み」の思考法』(山崎将志)

1.6センチメートル


・いま、多くの日本の企業が解決しなければならない問題は、利益を出すこと
・利益を出すには、まず儲かる商品があること、そして儲けを生み出し続ける仕組みと仕掛けが必要
・いま携わっている仕事の内容や、能力、人脈、資金力とあまりにかけ離れていると、単なる夢想家で終わってしまう。目立たない小さな市場で確実に勝っていくこと





『非常識な成功法則』(神田昌典)

1.5センチメートル


・凡人にとって、お金を稼ぐことに対する猜疑心を持つのは致命的。儲かり始めたとたん、自分で自分にストップをかけちゃう
・短期間で財政的な成功を収めるためには、2ステップを踏む
①自分の「悪」のエネルギーを活用して、短期間で、金銭的に安定軌道に乗る
②心の面でも豊かになるように努力する
・良い目標を設定するために、まず「やりたくないこと」を書き出す
 → やりたくないことを明確化することで、本当にやりたいことが見つかる
・ミッションを持っていると、持っていないときに対して、目標を達成するスピードが、自転車とジェット機くらい違いがある





『セミナー講師の教科書』(立石剛)

1.9センチメートル


・セミナー講師として成功している人はみな、稼ぎ続けるための「仕組み」を知っている
・セミナー講師の資質には、講師経験の有無や才能、話の上手下手は関係ない。セミナー講師にとって大切なのは、自分の体験と、それをノウハウに変えるスキル
・気づきがあり、変わるためのノウハウがあり、夢に向かって一歩前に踏み出せる、そんなセミナーは魅力的
・講師スタイルには「講演家」「研修講師」「セミナー講師」の3つのスタイルがある
・市場ピラミッドの中で自分が勝てる市場を確認し、自分が頂点に立てる小さなピラミッドをつくる
・売れるセミナーテーマの3つの視点は「体験」「強み」「情熱」





『社員ゼロ!きちんと稼げる1人会社のはじめ方』(山本憲明)

1.7センチメートル


・1人会社の一番のポイントは、一定の規模を保ち、大きくしていかない経営
・人生全体の計画、家計の計画を立てたうえで、逆算して経営計画を決める
・まずは自分の人生ありきで、人生をどう過ごしていくかを第一に考える。そして、その生き方やライフスタイルに合った仕事を選ぶ
・「全体に向けたブランディング」ではなく、必要な売上を上げられるだけの、特定の人に向けたブランディングが確立していれば問題ない
・もらいやすい(相手から見ると払いやすい)売上ともらいにくい(相手から見ると払いにくい)売上がある
・売上の分散とリピートのバランスを考える







合計で19.1センチメートル、累計では561.8センチメートルとなりました。



1キロメートルまで、あと99438.2センチメートル!


ひゅー

第13回夫婦コミットメント倶楽部を開催しました(12/14~12/27)

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こんにちは。

今年もあとわずかですねー。



私と妻は、現在、公務員からの起業を目指している夫婦です。

夫婦コミットメント倶楽部」とは、私たち夫婦が、2週間で実施する目標を決めて、それを宣言し、2週間後にお互いの進捗状況を共有しつつ、課題の解決やステップアップを図ろうとするものです。

今回は13回目です。

前回の様子はこちら





では、さっそく12月14日から12月27日までのコミットメントの報告です。




【オットの部】


◆12月14日~12月27日のコミットメント



①来年度からの起業に向けた諸条件(手続き関係)の整理〔30%〕
・やることのメニュー出し
・少し細かいところまで項目出しができてきた
・スケジュールにまで落とし込みたい

②カスタマーサクセス練り込み〔30%〕

・望むカスタマーサクセスをイメージしてキーワード化してみる
・1人起業家、個人事業主の悩みを聞く(継続)
・提案できることをつくる
・バックエンド商品壁打ち用のワークシート作成、試行(済)

③ときがわカンパニー通信特別版取材、企画〔99%〕
・ツマ担当分の原稿待ち

④ときがわ町関係人口研究会〔未〕
・勉強会開催に向けた日程調整
・参考事例調査(済)
・観光分野で似たような活用があるため、そちらとの連携を見極め中

⑤その他
・地域でのコラボ活動(縁会)
・個人事業主、1人社長の困りごとでお助けできるポイントを見つけ、随時実施
・セミナー参加レポート配信(随時)



◆課題


・見込客候補(起業希望者、起業家、個人事業主、小規模企業の社長、行政)との人脈をつくる
→ 悩み、課題を知る
→ カスタマーサクセスを明らかにする

・提供できる価値の可視化
→ 自分のできることをメニュー化
→ 継続的な仕事につながるような道筋を描く

・起業後のビジョン、ミッションを明らかにする

・家族の存在を踏まえたキャリア計画、ライフプランを練る
→ 家族間の話し合い





◆次回の目標設定(12月28日~1月10日)


①来年度からの起業に向けた諸条件(手続き関係)の整理
・メニュー出しして一覧をつくる
・スケジュールに落とし込み


②ときがわカンパニー通信特別版
・入稿

③職人図鑑校正

・入稿

④ときがわ町関係人口研究会
・関係人口づくりに向けた勉強会の日程調整

⑤起業塾生との壁打ち
・バックエンド商品を一緒に考える、他
・自分のバックエンド商品を考える

⑥読書会
・さらけ出す読書会実施

⑦その他(随時実施)
・地域でのコラボ活動
・個人事業主、1人社長の困りごとでお助けできるポイントを見つけ、実施
・セミナー参加レポート配信






【ツマの部】



◆12月14日~12月27日のコミットメント


①紙漉き体験ツアー企画(東秩父村)【40%】
・関係者と意見交換(済)
・紙漉き+ランプシェード製作を検討中

女性応援団【100%】
・12/21に第2回実施

③うどん打ち体験ツアー【40%】
・インバウンド想定して

・知人と日程調整(済)

④バックエンド商品壁打ち【60%】
・ワーク実施
・アイデア出し
・起業相談に向けてアイデアまとめる




◆課題

・バックエンド商品をつくる
→ いかにマネタイズしていくか

・ターゲッティング
→ 高齢者ではなく若者

・単発ではなく、継続につなげることを意識する

・感情の起伏をつくる

・ツアーのスケジュールに余白をつくる





◆次回の目標設定(12月28日~1月10日)


体験ツアー企画
・東秩父村道の駅関係者と日程調整、企画内容決定
・予告記事SNS投稿

②うどん打ち体験ツアー
・企画案、資料作成

③起業相談
・バックエンド商品壁打ち継続
・バックエンド商品案考える





次回の夫婦コミットメント倶楽部は、年明け1月10日(金)に開催予定です。

それでは良いお年を!

埼玉県坂戸市の人口減少問題を考える ~『人口減少×デザイン』の人口減少パターン分類を使ってみたらこうなった ~


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先日紹介した上の写真の本『人口減少×デザイン』で、非常に興味深い分析がありました。

それは、全国の自治体の人口減少パターンを5つに分類するというものです。

「人口が減っている」という事実ではなく、「どうして人口が減少しているのか」の理由に注目して
、特定の地域における人口減少の要因を特定することでより適切な対策がとれるのではないか。

そう思ったわけです。



元の上司の受け売りですが、私が気に入っている言葉に


正確に問題が把握できなければ、適切な対策を講じることはできない。
対策が適切でなければ、正しい効果を生むことはできない。



というものがありますが、まさにこのロジックですね。

問題解決のためには、まず正確に問題を把握することが必要不可欠になります。




ということで、手始めに我が愛する埼玉県のうち、まずは日ごろお世話になっている坂戸市を事例に取り上げ、人口減少パターンを分類してみました。

分類に使う指標は、次の3つです。



【指標①】20~44歳女性比率
 → 若年女性が地域の人口に占める割合

【指標②】20~44歳女性既婚率

 → 若年女性の結婚している割合

【指標③】合計特殊出生率
 → その地域の女性1人あたりが生む子どもの数

(『人口減少×デザイン』より)




『人口減少×デザイン』では、【指標①】と【指標②】は2010年の国勢調査のデータを使っていますが、現在は2015年のデータが公開されていますので、最新の数字を使うことにしました。

また、本書ではおそらくはもっと細かく基準を設けているとは思いますが、分類しやすくするために、ここでは基準とする数値を以下のように設定して機械的に分類してみました。


【指標①】15.0%より高いか低いか


【指標②】55.0%より高いか低いか

【指標③】1.50より高いか低いか





結果は以下のようになりました。


〇埼玉県坂戸市の人口減少パターン



【指標①】20~44歳女性比率・・・高い 16.7%

【指標②】20~44歳女性既婚率・・・低い 52.0%

【指標③】合計特殊出生率・・・低い 1.27


→ グループC「独身女性たくさん型」






とはいうものの、【指標3】については、埼玉県内の自治体の合計特殊出生率は秩父市、戸田市、滑川町以外はすべて1.5を下回っていて、合計特殊出生率の低さは県内全体の傾向といえそうですね。

残る2つの指標にはバラツキがあるので、これら如何によって分類できそうです。




・・・気になったので、ついでに埼玉県内の市町村をすべて分類してみました。



◆埼玉県内の市町村の人口減少パターンを分類してみた



〇グループA「若者さよなら型」の自治体

【指標①】若年女性比率:低い
【指標②】既婚率:高い
【指標③】合計特殊出生率:高い

・該当する市町村
 秩父市



〇グループB「産み控え型」

【指標①】若年女性比率:高い
【指標②】既婚率:高い
【指標③】合計特殊出生率:低い

・該当する市町村
 さいたま市、川口市、志木市、和光市、新座市、八潮市、三郷市、吉川市、ふじみ野市、伊奈町、




グループC「独身女性たくさん型」

【指標①】若年女性比率:高い
【指標②】既婚率:低い
【指標③】合計特殊出生率:低い

・該当する市町村
 川越市、熊谷市、所沢市、東松山市、春日部市、狭山市、上尾市、草加市、越谷市、蕨市、入間市、朝霞市、桶川市、久喜市、富士見市、蓮田市、坂戸市、鶴ヶ島市、白岡市、毛呂山町、上里町、宮代町、



〇グループD「いない産まない型」

【指標①】若年女性比率:低い
【指標②】既婚率:低い
【指標③】合計特殊出生率:低い

・該当する市町村
 行田市、飯能市、加須市、本庄市、羽生市、鴻巣市、深谷市、北本市、幸手市、日高市、三芳町、越生町、嵐山町、小川町、川島町、吉見町、鳩山町、ときがわ町、横瀬町、皆野町、長瀞町、小鹿野町、東秩父村、美里町、神川町、寄居町、杉戸町、松伏町




〇グループE「スローペース型

【指標①】若年女性比率:高い
【指標②】既婚率:高い
【指標③】合計特殊出生率:高い


・該当する自治体
 戸田市、滑川町


このような結果になりました。

なお、ちなみに埼玉県全体でいうとグループC「独身女性たくさん型」でした。


詳細な分析結果は以下のとおりです。



埼玉県人口減少パターン




やってみてわかったことは、


・すべての指標の数値が低い「いない産まない型」が最も多く、町村部の多くが含まれる

・「独身女性たくさん型」は2番目に多く、市部が多い

・すべての指標が高い「スローペース型」は、戸田市と滑川町の2自治体しかない

ということ。




今後は、このような市町村ごとの人口減少要因を踏まえた対策を講じることが必要になるでしょう。

とはいえ、結婚する・しない、子どもを産む・産まないの問題は、一人ひとり、または夫婦それぞれに選択権があるということが前提になりますので、押しつけや義務にすることはしてはいけません。

また、子どもを望んでいても何らかの理由で子どもを産めないということもあるでしょう。

ですので、ここで述べていることは、あくまで個人や夫婦が選択することであるという前提に立ちつつも、個人・夫婦が望んだ選択肢を地域社会や職場が受け止め、尊重し、希望を叶えられるような環境を整えるようにすることに主眼があります。




また、「スローペース型」の戸田市と滑川町は、ともに子育てや教育に力を入れている自治体であることも注目すべき点ですね。

やはり人口減少を緩やかにするためには、これらがキーワードになってくるといえそうです。




さらにいうと、日本全体が人口減少に向かっている中で、今後、劇的に人口が増加することは考えづらいでしょう。

そうなると、移住・定住政策のような人口のパイを奪い合うのでは近い将来、行きづまることは確実です。

そんな中で今、私が注目しているのは「関係人口」という概念です。

関係人口とは、「住んではいないけれど、その地域のファンとして、仲間としてその地域で活躍してくれる人たち」のことです。

ということは、人口は増やせないかもしれないけれど、関係人口は増やすことができるのです。

関係人口を増やすことは、地域の魅力を高めることにつながり、地域の活力の維持・向上に結びついていくはずです。

これを合言葉に、今後も関係人口の研究と地域での実践を続けていきます!





『人口減少×デザイン 地域と日本の大問題を、データとデザイン思考で考える。』まとめ ~ローカルビジネス・起業のためのエッセンス読書記録~

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「⇒」は個人的な気づき、学び



◎本書のポイント


・日本の人口減少問題は、人間の一生と国や自治体の政策などの複雑な要素が絡み合って生じている。これを解決するには、問題の本質を理解することが必要
 →   人口減少問題の本質理解と解決に、デザインを役立てることができる


合計特殊出生率(女性1人が一生に産む子どもの数の平均)は1975年に既に2.0を割っている
 → 出生率が下がった影響は、約30年後にようやく人口に現れ始める



日本の人口が、出生率の高い地方圏から出生率の低い大都市圏に移動している
 →   結果として、地方にいたら生まれていたであろう子どもの数の分だけ減少していることになる


人口減少の3大要因である「①既婚率の低下」、「②夫婦あたり出生数の減少」、「③若年女性の絶対数の減少」から、人口減少パターンを5つに分類できる
 →   「若者さよなら型」「産み控え型」「独身女性たくさん型」「いない産まない型」「スローペース型」
 →   地域の人口減少パターンを把握し、適切な対策を講じる必要がある


・まちづくりの目標として人口よりも大事なことは、住民幸福度を高めること


・非地位財型幸福(お金やモノや地位で得られる地位財幸福ではない幸福の形)を測る「しあわせ風土スコア」をまちづくりのKPIとする提案
 
→ 地域住民の非地位財型幸福度の高さは、住民の地域愛を高め、地域で子どもを産み育てることを後押しする




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


◆人口減少問題とデザイン


〇人口減少問題に対してデザインができること

・人口減少問題は、結婚、出産、家族、労働、住まい、経済、福祉、交通、国土計画など、人間の一生と国や自治体の政策に関する多くのことと関連している
 → これらの複雑な要素が絡み合い、1つの大きな潮流となって、人口減少に至っている
 → 人口減少の複雑な構造の本質をとらえるには、デザインが必要


・デザインで、人口減少問題の本質を理解したうえで、その対応策を企画・実行する前向きなムーブメントを、地域社会や日本全体に起こす





◆なぜ日本の人口は急減するのか



〇人口減少の3大要因

①既婚率の低下

②夫婦あたり出生数の減少

③若年女性の絶対数の減少



・合計特殊出生率(女性1人が一生に産む子どもの数の平均)は1975年に既に2.0を割っている
 ※人口を現在と同じに保つには、合計特殊出生率2.08が必要といわれている
 → 出生率が下がった影響は、約30年後にようやく人口に現れ始める



〇既婚率の低下

・日本では、欧米と比べて婚外子が少なく、子どもを産む人のほとんどが結婚している
 → 結婚する人が減ると、子どもを産む人も子どもの数も減る

・少子化傾向の5~7割は結婚行動(非婚化、晩婚化)によるものという研究もある



〇大都市への人口集中の負の影響

・人口が増加している都道府県の上位3県(東京、神奈川、埼玉)の出生率は、東京47位、神奈川43位、埼玉40位
 → 人口増加の多い都道府県では、出生率が低い地域が多い
 → 沖縄だけが例外的に、転入数が多く、出生率も高い

・転入数が少ない地域に、出生率が高い地域が多い

・日本の人口が、出生率の高い地方圏から出生率の低い大都市圏に移動している

・たとえば、2013年に東京に転入した15~29歳の女性4万人が、東京で生活をつづけるとすると、4.6万人の子どもが生まれる(東京の合計特殊出生率1.13人)
 → 出身地の地方に住み続けていたと仮定すると、5.6万人の子どもが生まれていた
 → 東京に移動したことで1万人の人口減


⇒ 面白い指摘

⇒ 出生率が低い傾向にある地域に移転してくることで、日本全体の出生率が低くなる

⇒ 流出数が多い地域は出生率が高く、流入数が多い地域は出生率が低い地域が多い






◆人口減少要因による地域分類


・人口減少の3大要因を踏まえ、「20~44歳女性比率」「20~44歳女性既婚率」「合計特殊出生率」の3つの指標から全国の自治体を分類すると、A~Eの5つのグループに大別できる



①グループA 「若者さよなら型」

・既婚率、出生率は高く、子どもを生める女性比率が低い

・全自治体の4分の1を占める最も大きなグループ

・人口5万人未満の小規模自治体、中山間・離島地域に多い

・女性比率 41.5(10.6%)
 既婚率 55.4(58.2%) 
 合計特殊出生率 58.6(1.66人)      ※各数字は偏差値、( )内は平均値

・代表例・・・新潟県糸魚川市、群馬県嬬恋村、宮崎県日南市、島根県隠岐の島町




②グループB「産み控え型」

・既婚率、女性比率は高く、出生率が低い

・全自治体の10%以下の最も小さなグループ

・人口2~30万人未満の中・大都市に多い

・女性比率 57.4(15.0%)
 既婚率 54.4(57.6%)
 合計特殊出生率 46.0(1.41人)

・代表例・・・茨城県牛久市、富山県富山市、岐阜県羽鳥市、三重県桑名市



③グループC 「独身女性たくさん型」

・女性比率は高く、既婚率と出生率が低い

・40の都道府県県庁所在都市、20政令指定都市が含まれ、大都市が多い

・女性比率 58.0(15.1%)
 既婚率 42.8(51.5%)
 合計特殊出生率 42.7(1.35%)

・代表例・・・神奈川県小田原市、兵庫県神戸市、大分県由布市、東京都立川市



④グループD   「いない産まない型」

・女性比率、既婚率、出生率がすべて低い

・5万人未満の小規模自治体に多く、中山間・離島地域が多い

・女性比率 42.2(10.8%)
 既婚率 45.3(52.8%)
 合計特殊出生率 43.2(1.36人)

・代表例・・・高知県佐川町、北海道美唄市、長野県木島平村、千葉県いすみ市



⑤グループE   「スローペース型」

・女性比率、既婚率、合計特殊出生率がすべて高い

・人口10万人以上の中・大規模自治体に多い

・人口減少がゆるやか

・女性比率 58.9(15.4%)
 既婚率 55.8(58.4%)
 合計特殊出生率 58.4(1.66人)

・代表例・・・山形県東根市、滋賀県東近江市、福井県福井市、沖縄県名護市


⇒ 地域の人口減少につながっている最大の要因は何かを分類することによって、効果的な対策をとれる可能性がある

⇒ 人口減少が女性だけの問題に押し込められてしまう危険性がある

⇒ 男性のライフスタイルとの因果関係はどうなのかという疑問が残る







◆人口減少問題へのアプローチ


〇女性中心の小さな経済をつくる

・都道府県別の女性の就業率と合計特殊出生率は相関関係がある
 → 宮崎県、佐賀県、島根県、福井県、鳥取県は合計特殊出生率が高く、20~30代の女性就業率が高い地域

・出産適齢期の女性が働く場を地域につくる
 → 女性中心の小さな経済の3つの特徴

①手作業・手仕事のクリエイティブ経済
②少生産・少消費のマイクロ経済
③つながりから生まれるコミュニティ経済


・大都市育ちの若者が地域で暮らすことは簡単ではない
 → 本人にとってやりがいのある仕事と地域に必要な仕事がうまく合わないと双方にとって不幸な結果となる


⇒ 女性が活躍できる場所は「こう」という決めつけにならないか

⇒ 活躍できる場所は一人一人違う。それを地域社会が認めて、後押しできる環境が必要なのではないか

⇒ 働きたい場所で、働きたいように働ける環境が、都市にも地域にも必要

⇒ むしろ女性の働き方は「こうあるべき」論が、寛容性の低さにつながっているのではないか



〇会社員女性をハッピーに

・女性の職業別幸福度を見ると、「自営業」「専門職」「公務員」の順に高く、「会社員・役員」、「パート・アルバイト」、「無職」は低い

・既婚女性の49.3%は、希望する子どもの数を達成できていない
 → 理由として「経済的な理由」「年齢・体力的な理由」「仕事との両立」を合わせると9割以上

・子どもを産む・産まない、何人産むかは女性、夫婦に選択権がある
 → 国や自治体にできることは選択の幅を広げること
 → 選択を狭めているのは、地域の保育環境、企業の組織風土、経済的制約、妊娠に関する知識不足など


⇒ 一人一人が希望の選択肢を選べるような環境を整えること

⇒ 一人一人の選択を受け入れること、寛容性がポイント




〇非地位財型幸福をまちづくりのKPIに

・自治体の総合計画で設定される目標指標に「人口」がある
 → もっと大事なことは、そこで暮らす住民が安心して、快適に、豊かに暮らせること、地域生活の満足度や幸福度
 → 住民の幸福度が高いまちに人は集まり、幸福度が高いまちからは離れない
 → 地域の人口減少の究極の対策は、住民幸福度を高めること

・2種類の幸せ「地位財型幸福」「非地位財型幸福」(前野隆司氏)
 → 地位財幸福とは、お金が儲かり、モノが手に入り、地位が得られることで感じる幸福

・統計データを見ると、現金給与額と既婚率には相関関係は見られない

・非地位財型幸福の4要因

①やってみよう(自己実現と成長)
②ありがとう(つながりと感謝)
③あなたらしく(独立とマイペース)
④なんとかなる(前向きと楽観)


→ この4指標から非地位財型幸福を測る「しあわせ風土スコア」

・都道府県別の女性のしあわせ風土スコアと合計特殊出生率には相関が見られる

・都道府県別の住民の地域愛着度としあわせ風土スコアにも高い相関が見られる

→ 地域住民の非地位財型幸福度の高さは、住民の地域愛を高め、地域で子どもを産み育てることを後押しする


⇒ 「しあわせ風土スコア」は面白い!

⇒ 経済指標であるGDPという唯一の数字によって「豊かさ」を測ることは限界に来ている

⇒ 資本主義から、地域経済資本、地域社会資本、地域環境資本からなる地域資本主義の側面から、地域の生活や仕事をとらえなおすことが必要ではないか(『鎌倉資本主義』)

⇒ 都市と地域をつなげて、自由に行き来できるスタイル、一人一人が生き方・働き方を選択できるのが理想

⇒ 都市と地域が、どちらかが一方的に支えるのではなく、お互いがお互いの課題を補完し合う関係が理想(『都市と地方をかきまぜる』)



 

本を1キロメートル読む! 〜真・積読生活(36週目) 〜

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本を「1キロメートル」読むことにチャレンジしています。

1キロメートル、すなわち100,000センチメートルです。



このことの効果は2つあります。

①数字が積み上げなので、減ることはない

②冊数ではなく「厚さ」なので、差別化できる



そんなこんなで、タイトルも「脱・積読」から「真・積読」と変えました。

「厚さ」なので「積読」と相性が良いですしね。




前回までに積み上げてきた本の厚さ524.9センチメートルでした。

5メートルを超えました!

でも、ぜーんぜん先は見えないですよー。(そりゃそうだ)

とりあえず次のステップとして、10メートルを目指しています。




では、36週目の報告です。

今週読んだ本は、10冊でした。



※本の背の幅は計測しづらいため、記載した数字は小口の厚さを測ったものです。




『6つの不安がなくなればあなたの起業は絶対成功する』(酒本憲彦)

1.6センチメートル


・強みを伸ばすのは社会貢献、弱みを克服するのは自己満足
 → 完璧である必要がない。弱いまま成功する
・コアコンセプト=誰に×何を×USP
 → USPは、「自分が一番こだわれるもの」=「お客様があなたから商品やサービスを買う理由」
・どんなビジネスもお客様の声を聞いて300回の改善をすれば成功する
・フロントエンドで満たすと良いであろうお客様のニーズは「変化への期待」といった感情価値





『儲けのしくみ』(酒井威津善)

1.8センチメートル


・ビジネスモデルをつくる4つの軸
 ①対立概念を考える、②シーケンシャル(順番)を並び替える、③ビジネスプロセスを変える、④カテゴリーを変える
・垂直思考で、抽象化と具体化を行ったり来たりしながら共通点と相違点を見出す

・ビジネスモデルを生み出す6つの切り口
 ①顧客を変える、②商品・サービスを変える、③価格軸を変える、④場所を変える、⑤時間帯を変える、⑥プロセスを変える





『60分間・企業ダントツ化プロジェクト』(神田昌典)

2.8センチメートル


・人間は論理では動くのではなく、感情で動く
・戦略が間違っていれば、忙しくて儲からない会社になる
・戦略の4つの条件
 ①戦略とは順番である、②戦略は見えない。戦術は見える、③戦略とは予測力である、④戦略は圧倒的な強さである






『起業の神様が教える、ビジネスで一番大事なこと』(安東邦彦)


1.8センチメートル


・「社員を教育するシステム」を作り、積極的に仕事を任せることで、現場から手を離すことができる。そうして浮いた時間を、会社の夢・ビジョンを描き、計画する作業にあてることができる
・職人型ビジネスではなく、起業家型ビジネスをつくる
 → 職人型ビジネスは、社長自身が毎日現場で働くことによって成り立つビジネス
 → 社長の本来の仕事とは、社長の志や人の幸せのためにビジネスを働かせる仕組みを作ること
 






『はじめの一歩を踏み出そう』(マイケル・E・ガーバー)

2.0センチメートル


・経営者が、マネジメントや会計、マーケティング、現場の実務を知らないからといって経営に失敗することはない。失敗する経営者に共通しているのは、自身の持つ知識や情報を独占し、従業員と共有しようとしない姿勢
・「起業家」「マネジャー」「職人」の3つの人格を調和させなければならない
 → 起業家は変化を好む理想主義者
 → 管理が得意な現実主義者
 → 手に職を持った個人主義者
・起業の目的は、仕事から解放されて、他の人たちのために仕事をつくりだしてあげること





『人口減少×デザイン』(筧裕介)

1.5センチメートル


・人口減少の3大要因
 ①既婚率の低下、②夫婦当たりの出生数の減少、③若年女性の絶対数の減少
 → 少子化傾向の5~7割は結婚行動における非婚化・晩婚化によるものという研究もある
・合計特殊出生率が低い都道府県に人口が流入し、出生率が高い地域は流出数が多い
 → 東京都47位、神奈川県43位、埼玉県40位
・地域ごとに異なる人口減少の8つの類型があり、5つのグループに分けられる
 ①若者さよなら型、②いない産まない型、③産み控え型、④スローペース型、⑤独身女性たくさん型





『入門 起業の科学』(田所雅之)

1.6センチメートル


・成功はアート、失敗を避けることはサイエンス
・成功に至る最大の難関は、「PMF(プロダクト・マーケット・フィット)」
 → 顧客が熱狂的に欲しがるものをつくれる状態を達成すること
・PMF達成への4ステップ
 ①アイデアを検証する、②課題の質を上げる、③ソリューションの検証、④人が欲しがるものをつくる
・課題が自分事になっているか=ユーザーに対する深い理解につながる





『0円起業』(有薗隼人)

1.8センチメートル


・自分の「得意」なこと、「好き」なことを見定めて、どんなビジネスをやればいいのかを考えるとき、重要な着眼点が「格差」
 → 「格差」は欲求を生む
・「自分でやれること」に対して、代替え手段を用いる=外注
・与えられた司令を唯々諾々と受け入れる兵隊思考から脱却する
 → 自分にしかできないことや自分がやるべき仕事をする
 → 楽しくやる
・市場価値、価格はお客さんが判断する




『実は稼げる「プロ講師」という働き方』(濱田秀彦)

1.8センチメートル


・講師業のメリット①日当が高額、②初期投資はほとんど不要、③ランニングコストが少ない
・法人向けには、企業内で行われる集合研修と法人向けの公開セミナーがある
・個人向けにはスクールと公開セミナーが中心
・企業内で社員のみ参加するのが「研修」、参加者の制限がないのが「セミナー」
・クライアント企業は既製品よりも自社の状況にマッチしたオリジナルを求める
・講師とコンサルタントの違い
 → 講師は半日から3日間の研修、セミナーを担当し、一つの仕事として完結させる
 → コンサルタントは企業の課題に対し、数か月~2年間で解決の支援をする





『未来をつくるキャリアの授業』(渡辺秀和)

1.1センチメートル


・転職に成功した人たちは、金銭的な意味での成功や自身の出世に執着しているのではなく、自分の夢や志、周囲の人々との関係を大切にしようとしている
 → 未来をつくるリーダーといえる存在
・キャリアを設計する3ステップ
 ①目指すゴールとしてのキャリアビジョンを設定する
 ②現状からキャリアビジョンに至るルートを考える
 ③ルートを歩むために転職や就職活動を成功させる
・「領域」と「立ち位置」で「好き」を決める
 → どんな領域でのどんな立ち位置が好きなのかを知る





合計で17.8センチメートル、累計では542.7センチメートルとなりました。



1キロメートルまで、あと99457.3センチメートル!


ひゅー
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