SAITAMA(埼玉)暮らしと本が最強なワケ

サイタマ産まれ、サイタマ育ちの共働き夫婦によるサイタマ暮らし。 ほとんど埼玉を出ません。 埼玉LOVE♡ 本もLOVE♡ なので書評も書いています。

2020年02月

『編集思考 異質なモノをかけ合わせ、新たなビジネスを生み出す』まとめ ~ローカルビジネス・起業のためのエッセンス読書記録~

FullSizeRender



いやー、この本は面白かった!

内容はもちろん、読み物としても面白くて、グイグイ引っ張り込まれましたねー。



思い返してみると、「編集思考」のようなことをこれまで意識してきたような気がします。




編集者とは「偉大なる素人」で、「空気を読み切った上で、空気を打ち破る力」を持つ人間


編集思考を極めた人とは、誰よりも公共の利益のために生き、ユーモアにあふれた人




このへんの言葉なんか、勇気づけられて、非常にお気に入りの言葉になりました



また、これから起業する上では、


権力や権威があると、自ら決断して、他の人を動かすことができるようになる。決められるということはそれ自体が大きな価値


という言葉もあり、大いに気づきがあった内容でした。



↓ 本書の内容紹介はここから
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「⇒」は個人的な気づき、学び


◎本書のポイント



・「編集」とは、「セレクト(選ぶ)」「コネクト(つなげる)」「プロモート(届ける)」「エンゲージ(深める)」の4つのステップによって、ヒト・モノ・コトの価値を高める行為 

・自分という存在を素材として客観視し、強みを「選び」、そのときどきで自分に合った会社やコミュニティと「つながり」、自分という存在を「届け」て、関係性を深めて、仕事や居場所やキャリアという「人生の編集」が、これからより大切になっていく

・現代日本の「縦割り病」の3つの原因は、「人材の多様性の乏しさ」「大学教育のあり方」「日本型企業のカルチャー」である

・「経済×テクノロジー×文化」のトライアングルを編集することで、横串で多彩な価値を生み出すことにつながり、これからの時代に個人が躍動するカギ、日本を変えるカギになる

・編集者とは「偉大なる素人」で、「空気を読み切った上で、空気を打ち破る力」を持つ人間

・編集思考は大きく「セレクト(選ぶ)」「コネクト(つなげる)」「プロモート(届ける)」「エンゲージ(深める)」の4つのステップに分けられる

・人のいいところを見つけられる人のところには、いい人が集まってくる

・エンゲージのポイントは、「コミュニケーション」「コミュニティ」「コンシステンシー」「カジュアル」の4つのC

・コミュニケーションは、より深いエンゲージを築くための切り札であり、必須条件

・関係性の深さと質を高める上で、ますます重要になるのが「リアルな場を持つこと」

・「とにかく深く、密度濃く」ではなく、つかず離れずの絶妙な距離をとることが大切

・編集思考の土台となるのは、「教養(知のネットワーク)」「人脈(人のネットワーク)」「パワー(権力と権威のネットワーク)」の3つの能力

・「教養がある」とは、「最先端」と「普遍」の引き出しを多く持っている状態

・権力や権威があると、自ら決断して、他の人を動かすことができるようになる。決められるということはそれ自体が大きな価値

編集思考を磨く6つの行動は、「古典を読み込む」「歴史を血肉とする」「二分法を超克する」「アウェーに遠征する」「聞く力を磨く」「毒と冷淡さを持つ」

・編集思考を極めた人とは、誰よりも公共の利益のために生き、ユーモアにあふれた人

・編集思考の最も基盤にあるのは、個人の「熱い思い」であり、好きだという愛。
 → 好きという感情があってこそ、人やモノやコトのいいところが見えてきて、どことどうつなげるかという直感が生まれてくる

編集思考を存分に発揮するためにも、とことん自分の好きなことにこだわる
 






◆「編集」とは何か?


・「編集」とは、「セレクト(選ぶ)」「コネクト(つなげる)」「プロモート(届ける)」「エンゲージ(深める)」の4つのステップによって、ヒト・モノ・コトの価値を高める行為 

・自分という存在を素材として客観視し、強みを「選び」、そのときどきで自分に合った会社やコミュニティと「つながり」、自分という存在を「届け」て、関係性を深める
 → 仕事や居場所やキャリア=「人生の編集」が、これからより大切になっていく

・多様性はバラ色ではない
 → これまでは目標が降ってきたのに、これからは自分で目標を決めないといけなくなる




〇なぜ今、編集思考か


・「縦割り病」は、日本の組織の負けパターンである
 → 「縦割り」とは組織の官僚化である
 → 組織本来の目的を見失い、全体よりも自己の利益を優先してしまう


・現代日本の「縦割り病」の3つの原因

①人材の多様性の乏しさ
・偏差値別、男女別、地域別に分かれすぎた教育システムが原因

②大学教育のあり方
・複数の専攻が選べないことが最大の問題

③日本型企業のカルチャー
・戦後の終身雇用、年功序列、企業別労働組合が、日本の縦割り病をさらに重くした


「経済×テクノロジー×文化」のトライアングルを編集することで、横串で多彩な価値を生み出すことにつながり、これからの時代に個人が躍動するカギ、日本を変えるカギになる
 → その象徴的な人物は、落合陽一氏

・「経済×テクノロジー×文化」とは、「社会科学×自然科学×人文科学」に置き換えられる

⇒ 文系・理系にとらわれず、両者を行き来したり、統合できる能力が強みになる




〇編集者とは「偉大なる素人」である


・編集者とは「偉大なる素人」で、とくに何の専門性もない人間。あらゆる分野に好奇心を抱く、多動な存在であり、単なる「つなぎ屋」
 → 素人だからこそ、いろんな人や事業をフラットに見ることができ、先入観やしがらみから自由になりやすい

・「偉大なる素人」に最も求められるのは、「空気を読み切った上で、空気を打ち破る力」






◆編集思考の4ステップ


・編集思考は大きく「セレクト(選ぶ)」「コネクト(つなげる)」「プロモート(届ける)」「エンゲージ(深める)」の4つのステップに分けられる



(1)セレクト(選ぶ)


①いいところだけを見て、掘れ抜く
・他の人が気づいていない、本人すらも気づいていない「未開拓のいいところ」に気づけるとより価値は高まる
・人のいいところを見つけられる人のところには、いい人が集まってくる


②直感をダブルチェックする

・惚れたという「直感」が正しいかを、現場と論理と他人の目によって丁寧に検証する


③両極に振る
・一方では自分と共通性が高く、距離を近づけやすいタイプのものを取り、もう一方では、自分とはほとんど共有するものはないものをあえて取りに行く




(2)コネクト(つなげる)


①「古いもの」と「新しいもの」をつなげる
・文化は、時が経てば経つほど熟成して味が出る。そうした色気を「新しいもの」とつないで、豊潤な空間やモノを創っていけば、心も懐も豊かになる


②「縦への深掘り」と「横展開」でつなげる
・「縦への深掘り」型とは何かにのめり込むオタク型、「横展開」型は幅広い分野に精通するジェネラリスト型


③文化的摩擦が大きいもの同士をつなげる

・文化の対立によって空中分解するおそれはあるが、その摩擦をどうにか乗り越えられた場合、似た文化の二者がくっついたときよりも、断然大きなインパクトを生み出す可能性がある




(3)プロモート(届ける)


①Timeline(時間軸)
・いかに素材をうまくつなげても、タイミングを誤るとすべてが水泡に帰す
・時間軸を編集する力は、戦略と経験とセンスと運がモノを言うアート


②Thought(思想)
・単なる思いつきのアイデアではなく、深い思考を経て体系化されたビッグアイデアやコンセプトであり、より長い時間軸で通用するもの


③Truth(真実)
・嘘をつかず、その人のありのままの姿を、取り繕わずに伝える
・真実を伝える上で、「しゃべり」、語る力、対話する力がより重要にな

⇒ 語るのは自分を表現する手段でもある



(4)エンゲージ(深める)



・エンゲージのポイントは、「コミュニケーション」「コミュニティ」「コンシステンシー」「カジュアル」の4つのC


①コミュニケーション
・より深いエンゲージを築くための切り札であり、必須条件


②コミュニティ
・ファンコミュニティは「関係の深さ(親近感)」「質」「ファン数」の3つで定義される(佐渡島傭平)
・関係の深さと質が高まれば高まるほど、ユーザー同士のコミュニケーションも活発化して、自律的にコミュニティが発展するようになる
・関係性の深さと質を高める上で、ますます重要になるのが「リアルな場を持つこと」
 → 効率の良いネットとデジタルにリアルを組み合わせる

⇒ ネットとリアルを掛け合わせるのが最強



③コンシステンシー(一貫性)

・本音なのか、本物なのか、嘘がないのか、言動には通底する思想があるのかという一貫性が、ターゲットとする顧客や従業員からの信頼と共感を生む
・戦略や戦術は臨機応変に変えても、思想や哲学は容易に変えてはならない


④カジュアル
・「とにかく深く、密度濃く」ではなく、つかず離れずの絶妙な距離をとることが大切
・追えば追うほど逃げられ、労われば労わるほど頼られるので、鷹揚に構えているほうが、フラットでさわやかな関係が創れる


⇒ 依存する関係であってはいけない

⇒ WIN-WINの関係といってもいいかもしれない






◆編集思考の鍛え方


〇編集思考の3つのリソース

・編集思考の土台となるのは、「教養(知のネットワーク)」「人脈(人のネットワーク)」「パワー(権力と権威のネットワーク)」の3つの能力



①教養(知のネットワーク)

・教養=自然科学の知+社会科学の知+人文科学の知

・「教養がある」とは、「最先端」と「普遍」の引き出しを多く持っている状態



②人脈(人のネットワーク)

・人脈を築く上での一つのポイントは、世代、業種、文化、性別を超えて、自分と異なる人とのネットワークを大事にすること



③パワー(権力と権威のネットワーク)

・自分のパワーによって動員できるヒト、モノ、カネがなければ、いかにアイデアが優れていても、日の目を見ることはない

・インパクトのあることをしたいと思ったら、旺盛に権力や権威を求めなければならない。権力がないと人間は滅亡する。権力とは生命力。権力こそが、人に若さと緊張感をもたらす

・権力や権威があると、自ら決断して、他の人を動かすことができるようになる。決められるということはそれ自体が大きな価値

⇒ 確かに!

⇒ 自分ですべて決められる=自分がすべての責任をとるということ

⇒ 起業するということは、権力と権威を持つことにつながる




〇編集思考を磨く6つの行動

①古典を読み込む

・読書こそ、編集力の足腰を鍛え上げる最強のトレーニング

・日本とアメリカのエリートの圧倒的な差は、「教養」にあり、その原因は「読書の量と質の差」である

・古典は、教養の柱である「普遍性」を学ぶまたとない教材



②歴史を血肉とする


・歴史はネタの宝庫。歴史を血肉としているかどうかで、引き出しの数が変わる

・過去から続いてきた伝統を次世代につなげるのも、編集思考の大切な役割



③二分法を超克する

・二分化させず、混沌とした状態を包摂するのが、東洋的な考えの強みで、編集思考にもこうした思想が大事

・「いろんな人やモノが集まって、なんだかよくわからないけれど、おもしろそう」という感覚を大事にする
 → 東洋では、論理的に説明しなくても、感覚的に理解されやすい

・これからの時代において、二分法を超えて包摂していく東洋的な思想はますます輝きを増していく


⇒ 民俗学はその集積ともいえる



④アウェーに遠征する

・普段とは違う場所、自分がマイノリティになる場所に行くと、神経が鋭敏になる

・地元を出ること、日本を出ること

・価値観が広がる



⑤聞く力を磨く


・編集思考を鍛えるためにもっとも大事なのは、聞き上手になること
 → 聞き上手になれば、いろんな人の力を引き出すことができる

・モデレーター的な仕事が求められる機会はどんどん増えているのに、それをうまくことせる人がほとんどいない

・モデレーターは、自分が専門的な知識がない分野でも、相手のいいところをつないで、新しい価値を生むことができる

・相手のいいところを引き出すために欠かせないのが、聞くスキルと質問するスキル

・聞き上手になるための6つのコツ
 「3分の1の法則」・・・自分の聞きたいことを3分の1、相手が話したそうなことを3分の1、観客や視聴者が聞きたそうなことを3分の1
 
 「人は話すほど相手を信頼しやすくなる」
 
 「よく調べるが、調べすぎない」・・・人は自分のことを知ってもらうと嬉しい
 
 「不意打ちで「素」を引き出す」・・・初対面やあまり親しくない仲の場合は、矢継ぎ早に質問をたたみかける

 「位置エネルギーをコントロールする」・・・自分の「位置エネルギー」を意識して、話しやすい環境を意図的に創り出す

 「悪口を言う」・・・悪口は蜜の味。悪口にこそ、その人の価値観が表れる



⑥毒と冷淡さを持つ


・編集思考は、鋭く批評する思考でもある

・惚れた相手に対しては、その長所を伸ばすためにも、決定的な弱点をつぶすためにも、意見は率直に伝えなければならない

・編集思考の大前提として、みなに好かれることは不要
 → 嫌われてもいい。冷淡でもいい。人の付き合いにも、あえてポートフォリオを組む

・そんな「毒」を含みながらもわかりあえる関係の他者をどれだけ持てるかが、人生の豊かさとおもしろさを決める






◆編集思考は、誰かのために使うもの


・人間が自分のためだけに生きていくことができるというのは幻想

・自分のキャリアに邁進できたり、自分の人生を充実させるためにばかり行動できるのは30代まで。それ以降の人生は、生きるのではなく、行かされる。選ぶのではなく、選ばされる。知るのではなく、知らされる

・「人間の天分というものは、自分本位の立場でこれを発揮しようとする程度では十分なことはできない。自分を超えたある何者かに自己を捧げるという気持ちがなければならない」(森信三)

・編集思考の究極の姿は、自らを天の中に位置づけ、自分をもコマとして差配すること
 → メタな視点から自分を眺めて、自分の活かし方を考える
 → 自分を超えたチームの利益、組織の利益、日本の利益、パブリックな利益を意識する

・「ユーモア」は、自分を相対化して、その状況を笑うことから生まれるもの
 → 編集思考を磨くためにもユーモアのセンスは欠かせない

・編集思考を極めた人とは、誰よりも公共の利益のために生き、ユーモアにあふれた人


・編集思考の最も基盤にあるのは、個人の「熱い思い」であり、好きだという愛
 → 好きという感情があってこそ、人やモノやコトのいいところが見えてきて、どことどうつなげるかという直感が生まれてくる

・編集思考を存分に発揮するためにも、とことん自分の好きなことにこだわる
 






本を1キロメートル読む! 〜真・積読生活(45週目) 〜


FullSizeRender







私は今、本を「1キロメートル」読むことにチャレンジしています。

1キロメートル、すなわち100,000センチメートルです。



読んだ本を積み上げた厚さで、距離1キロメートルを目指すという無謀な試みです。



このことの効果は2つあります。

①数字が積み上げなので、減ることはない

②冊数ではなく「厚さ」なので、差別化できる



そんなこんなで、タイトルも「脱・積読」から「真・積読」と変えました。

「厚さ」なので「積読」と相性が良いですしね。




前回までに積み上げてきた本の厚さ677.8センチメートルでした。

メートルに直すと、約6.8メートルです。

ということは、残りはあと900メートル以上。


うおーい。

正直、6メートルを超えたところで

「で、だから何?」
というレベルです・・・。


今のペースでいくと、クリアにはざっと100年が必要。

長生きしないと・・・(そういう問題か)

どこかのタイミングで今後の方針を考えないといけないと思いますが、ま、とにかく1年やってみた結果でどうするか決めようと思います。

とりあえずは次のステップとして、10メートルを目指していきます!





では、45週目の報告です。

今週読んだ本は、7冊でした。

急ぎの仕事が重なって、今週も冊数は控えめでした。

無意識に、今抱えている仕事に関する本が多かったですね。

※本の背の幅は計測しづらいため、記載した数字は小口の厚さを測ったものです。




『問いかける技術』(エドガー・H・シャイン)

2.1センチメートル


・「謙虚に問いかける」は、相手の警戒心を解くことができる手法であり、自分では考えが見いだせないことについて質問する技術であり、その人のことを理解したいという純粋な気持ちをもって関係を築いていくための流儀である
・人間関係を築くのも、問題を解決するのも、物事を前進させるのも、すべては適切な質問があってこそうまくうく。特に高い地位にある幹部や指導者こそ、「謙虚に問いかける」ことを身に付けて、オープンな組織づくりの第一歩を踏み出すべきである
・与えられた役割をきちんとこなすためには、周囲との良好なコミュニケーションが欠かせない。良好なコミュニケーションには信頼関係の構築が不可欠で、信頼関係の構築には「謙虚に問いかける」ことが求められる




『人を助けるとはどういうことか』(エドガー・H・シャイン)

2.5センチメートル


・支援とは複雑な現象であり、役に立つ支援と、役に立たない支援がある
・どんな支援関係も対等な状態にはない。クライアントは一段低い位置にいるため、力が弱く、支援者は一段高い位置にいるため、強力である。支援のプロセスでうまくいかなくなる原因の大半は、当初から存在するこの不均衡を認めず、対処しないせいだ
・成功する支援関係を築くには、クライアントの立場を確立してくれる支援者の介入が必要である




『センスメイキング』(クリスチャン・マスビアウ)

2.6センチメートル


・人文科学のたしなみがあれば、自分とは違う世界のありようを想像できるようになる
・人間の経験に関する文化的な知識や説明を背景に、自分とは違う世界にしっかりと思いを巡らせることができれば、回りまわって自分自身が身を置く世界についても、もっと鋭い視点が持てるようになる
・センスメイキングとは、人文科学に根差した実践的な知の技法であり、アルゴリズム思考の正反対の概念である
・センスメイキングが完全に具体性を伴っているのに対して、アルゴリズム思考は、固有性を削ぎ落とされた情報が集まった無機質な空間に存在する



『クチコミュニティ・マーケティング2』(日野佳恵子)



2.0センチメートル


・なぜ人はクチコミをするのか? → 会社のためじゃなく、自分のため
・クチコミュニティ・マーケティングの狙いは、「お客様との関わりを深めることでファンを増やし、お客様のクチコミで会社が伸び、長期的に愛され、指示される会社づくりを目指すこと」
・クチコミを起こすには、自分がまずワクワクして、「人に話すと驚くだろうな」「興味を持つだろうな」と思わせる何かが要る
・クチコミで会社を伸ばすために最初に取り組むべきことは「1本立てる」=何に特化して自分の会社の強みを社会に公言していくか



『農山村は消滅しない』(小田切徳美)

1.1センチメートル


・農山村の3つの空洞化「人の空洞化」「土地の空洞化」「むらの空洞化」
・地域づくりの3つの柱「暮らしのものさしづくり」「暮らしの仕組みづくり」「カネとその循環づくり」
・地域づくりの基本的方向は、地域づくりの本質的要素である「内発性」「総合性・多様性」「革新性」に焦点を当て、さらにそれを促進するような取り組みが求められる



『やってはいけないデザイン』(平本久美子)


1.8センチメートル


・「自分たちが言いたいこと」だけではなく「相手が知りたいこと」を基準にして情報を選んだほうが効果的
・ポスターレイアウトの事例
・フリーフォント事例
・インパクトの印象別の配色例




『ローカルベンチャー』(牧大介)

2.2センチメートル


⇒ ローカルビジネス・起業のためのエッセンス読書記録






合計で14.3センチメートル、累計では692.1センチメートルとなりました。


1キロメートルまで、あと99307.9センチメートルです!





っしゃあー

第17回夫婦コミットメント倶楽部を開催しました(2/8~2/20)

coworking_space




私と妻は、現在、公務員からの起業を目指している夫婦です。

夫婦コミットメント倶楽部」(略してFCC)とは、私たち夫婦が、2週間で実施する目標を決めて、それを宣言し、2週間後にお互いの進捗状況を共有しつつ、課題の解決やステップアップを図ろうとするものです。

今回は17回目の実施となります。

前回の様子はこちら






それでは、2月8日から2月20日までのコミットメントの報告です。




【オットの部】


◆2月8日~2月20日のコミットメント



①来年度からの起業に向けた諸条件(手続き関係)の整理【60%】
・退職説明会
・開業届と保育所の関係


②本屋ときがわ町ポスター【80%】
・レイアウト決定
・ブラッシュアップ

③業務メニュー【30%】
・業務と価格設定
・特に価格設定

④本屋ときがわ町での「関係人口に関する読書会議」準備【100%】
・実施、振り返り(済)

⑤関係人口アプリ導入に向けた検討【40%】

・国事業の活用検討(済)
・関係者ヒアリング(済)

⑥新名刺作成【100%】

⑦その他(随時実施)
・地域でのコラボ活動
・個人事業主、1人社長の困りごとでお助けできるポイントを見つけ、実施
・セミナー参加レポート配信



◆課題


・見込客候補(起業希望者、起業家、個人事業主、小規模企業の社長、行政)との人脈をつくる
→ 悩み、課題を知る
→ カスタマーサクセスを明らかにする

・提供できる価値の可視化
→ 自分のできることをメニュー化
→ 継続的な仕事につながるような道筋を描く

・起業後のビジョン、ミッションを明らかにする

・家族の存在を踏まえたキャリア計画、ライフプランを練る
→ 家族間の話し合い

・時間のコントロール




◆次回の目標設定(2月21日~3月6日)


①来年度からの起業に向けた諸条件(手続き関係)の整理
・開業届の準備

②本屋ときがわ町ポスター
・最終チェック、納品

③業務メニュー
・業務と価格設定
・特に価格設定

④関係人口アプリ&ローカルラボ事業提案

ブラッシュアップ

⑤比企起業塾第3期活動報告会準備
・連絡調整
・2/29

⑥その他(随時実施)
・地域でのコラボ活動
・個人事業主、1人社長の困りごとでお助けできるポイントを見つけ、実施
・セミナー参加レポート配信






【ツマの部】



◆2月8日~2月20日のコミットメント

①女性応援団
・資料・原稿作成

②起業報告会に向けた準備

・発表アイデア出し
・民俗学でどうマネタイズするかが最大の課題

③各種勉強会での情報収集
・各種勉強会参加
・そこでの学び
 → 働きたい女性
は多い、女性の働き手が欲しい企業も多い
 → 比企起業塾のクオリティは相当に高い
 → 比企起業塾は結果的に自分にとって理想的だった





◆課題

・バックエンド商品をつくる
→ いかにマネタイズしていくか

・ターゲッティング
→ 高齢者ではなく若者

・単発ではなく、継続につなげることを意識する

・感情の起伏をつくる





◆次回の目標設定(2月21日~3月6日)

①女性応援団
・参加、振り返り

②起業報告会

・フィードバックを得る






次回の夫婦コミットメント倶楽部は、3月7日(土)に開催予定です。(3/6夜は予定ありのため1日ずれとなります)

それでは

『地域引力を引き出す観光ブランドの教科書』まとめ ~ローカルビジネス・起業のためのエッセンス読書記録~

FullSizeRender



これぞ観光関係者の必読書!! 


まさに「観光ブランドづくり」の決定版ですね。

最近読んだ観光系の本では断トツのナンバーワンです。



まず、文章が非常にわかりやすくて論理的、語り口もシンプル。

そして何より、内容がすばらしい!



著者が述べることは非常に単純明確かつ的確で、前書きの時点で付箋が大量になりました(汗)

最初から最後まで、学びがギッシリつまっています!

おかげで、かようにも長文になってしまいました・・・。



「観光振興」の真の目的とは何か?

お客さんが「行きたい!」と思う地域をつくるためには、どうすればいいのか?

こうした観光関係者の悩みをスパッと解決してくれます。



いや、本当に悩みが解決するのは、ここに書いてある内容を実践し、成果が出たときでしょう。

でも、この内容に沿ってやれば、きっと成果が出るのではないかと思わせてくれます。

それほどに力強く、明確な方向性を示してくれます。



とにかく地域を良くしたいと思っている観光関係者、行政の方にオススメしたいです!

いやホントに。

これ読んだら、行政関係者は自分のところのまちづくり計画をすべて見直したくなるんじゃないか・・・





↓ 内容紹介はこちらから
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


◎本書のポイント


・観光のブランドをつくるためには、売り手視点の「誘客発想」から、買い手視点の「地域引力の向上」へ視点を転換することが必要

・観光施策の目的は、「地域が”元気”になること」「住む人、訪れる人が”幸せ”になること」
 →「観光客の”数”が増えること」ではない

「モノ観光」=「見る観光」はリピートや長期滞在につながりにくく、「コト観光」=「感じる観光」は、リピートにつながる

「明確なイメージ」が観光地のブランド力を向上させる最重要ポイント

・知名度はブランドではない。イメージが浮かぶのがブランドである

ブランドづくりは「らしさ」の追求である

・地域がブランドになるためには、一つでもいいので、他の地域にはない尖りをつくること
 → 小さな地域ほど尖りが大切

・ブランドづくりでは、「オンリー1」であるとは「その分野でナンバー1」であること

・「足し算思考」と「平等主義」ではブランドは生まれない
 → ブランドを生み出すために大切なのは、「引き算思考」と「メリハリ」

・地域引力を生み出すためには、顧客が認識する「強み」を把握し、それを徹底的に伸ばす発想が必要

「観光される国」よりも「観光する国」の方が、幸福度が高い

国民の観光の促進が、人々の幸福度の向上につながる

真の「観光立国」は、観光に来る人が多いだけではなく、「観光を楽しむ国民が多い国」である

・観光客の多さが、観光客の大きな不満要因になる

質の観光への転換には、滞在の促進」「リピートの促進」「地元消費の促進」への発想の転換が必要
 → 滞在客増加×リピート客増加=地元消費増加

持続可能な観光に必要なのは、「顧客」「地域資源」「お金」の3つの循環

「質の観光」→「循環する観光」→「持続可能な観光」

・質の観光のメインターゲットは、リピート志向、かつ、滞在志向の観光客

・リピート志向×滞在志向の観光客を引き付ける3つの要素は、「リラックス」「食・グルメ」「出会い・交流」






↓ ここから詳細なエッセンス紹介(注意:長いです。とても)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「⇒」は個人的な気づき、考え



◆引力ある地域づくりのための序章(「はじめに」より)


〇観光客視点の「地域引力の向上」


・観光客は「誘客」されてきたのではなく、それぞれの地域が持つ「何か」に引きつけられたからこそ、観光に来ている

・観光のブランドをつくるためには、売り手視点の「誘客発想」から、買い手視点の「地域引力の向上」へ視点を転換することが必要

・モノ(商品)のブランドづくりと異なり、観光のブランドづくりにおいては、とくに、「引力」を生み出すという発想が大切になる
 → なぜなら、地域は動かすことができないから

⇒ 考えてみると、当たり前のことだけど、すごく重要なこと



〇観光の目的は、観光客の増加か?


・地域が人々を引きつける力、すなわち「地域引力」を生み出すことこそが、「観光のブランドづくり」の発想


・地域引力があるから、観光客が引きつけられるのであり、その逆はあり得ない
 → 「地域引力」(原因)→「観光客」(結果)

・観光における数の追求は、遅かれ早かれ限界が来る
 → モノと違って地域は増やすことはできないし、大きくすることもできない

・観光施策の目的は、「地域が”元気”になること」「住む人、訪れる人が”幸せ”になること」
 →「観光客の”数”が増えること」ではない

⇒ ここを取り違えてしまうと、観光による弊害が起こる

⇒ オーバーツーリズムや過剰投資の問題、おもてなし疲れ・・・


・観光業だけでは地域引力は生まれない
 → 地域引力は、地域資源の掛け算である

・この10年で、訪日旅行者数は2000万人以上増加した
 → 「オーバーツーリズム」と呼ばれる過剰な観光客がもたらす弊害は現実化し、観光客数の増加が地域の豊かさや、地域の人々の幸福につながらないという声も聞くようになった






◆第1章 誘致・誘客からマーケティングへ



・「ぜひ、来てください」を誘致・セールスだとすると、「ぜひ、行きたい」がマーケティング
 → 「来てください」は売り手発想の想いであるが、「行きたい」は観光客の想い

・観光客と向かい合うのではなく、観光客と同じ方向をみて、観光客に「価値」ある提案をすること
 → 消費者が求めているのは、「観光サービスという”商品”」ではなく、「観光が、自分にもたらす”価値”」



〇消費者は、観光に何を求めているのか


・「全国消費者1000人調査」のランキング
 → 「癒やし・やすらぎ・リラックス」(273人)
   「非日常」(154人)
   「リフレッシュ・気分転換」(96人)
 → 「おもてなし」は1000人中1人もおらず、直接的な観光動機にはならない

・「モノ観光」=「見る観光」はリピートや長期滞在につながりにくく、「コト観光」=「感じる観光」はリピートにつながる





◆第2章 観光ブランドづくりとは何か



〇ブランドは論理を超える

・「長野県」には行きたくないが、長野県にある「軽井沢」には行きたい人がいる、「岐阜県」には行きたくないが、岐阜県にある「飛騨高山」には行きたい人がいるという論理的矛盾
 → ブランドは論理を超える
 → 地域としては都道府県の方が大きいが、ブランドで見ると特定の地域の方が大きい

・長野県、栃木県、岐阜県は「地名」、軽井沢、日光、飛騨高山は地名を超えた「ブランド」
 → インターネットで検索すると、「地名」では地図が、「ブランド」では地域ならではの写真が表示される





◆第3章 どうすれば、強いブランドが生まれるのか


・消費者が観光地を評価する9つの因子
 → 「明確なイメージ」「歴史文化」「リラックス」「ならではの食」「低コスト」「交流」「接客」「自然」「体験」

「明確なイメージ」が、観光地のブランド力を向上させる最重要ポイント

・次にブランド力に影響を与えているのは、「ならではの食」

・「低コスト」は地域のブランド力に有意な影響をもたらしていない

⇒ ビジネスでもまったく同じ。価格競争は消耗戦


・「自然」も地域のブランド力に有意な影響をもたらしていない
 → 「自然」はどの地域にもある。地域引力を生み出すためには、掛け算の発想が必要




◆第4章 イメージが浮かばなければ選ばれない


・地名を聞いて「イメージが浮かぶ」と「観光に行ってみたい」とは相関関係がある
 → イメージが浮かばなければ、選ばれない

・足し算するほど、イメージは薄くなる
 → 「特産品詰め合わせセット」や「幕ノ内弁当の地方版」はブランドにならない

・知名度はブランドではない
 → イメージが浮かぶ=ブランド





◆第5章 「ブランド」と「地名」は何が違うのか


・地域が「ブランド」か単なる「地名」かの判断方法

①地名を聞いたときに、独自のイメージが浮かぶか

②「そうだ、〇〇に行こう」に地名を入れて成り立つか

③「らしさ」を言語化できるか

→ ブランドづくりは「らしさ」の追求である






第6章 地域に「尖り」はあるか



・地域がブランドになるためには、一つでもいいので、他の地域にはない尖りをつくること
 → 尖る地域が増えることで、国全体として「多様性」が生まれる

・小さな地域ほど、尖りが大切
 → 「尖」は「大」のうえに「小」がある。小さな地域が大きな地域を超えるには尖りが欠かせない

 ⇒ まさしくビジネスでいうところのランチェスター戦略にほかならない


・ブランドづくりで、成功事例の「ヨコ展開」はあり得ない
 →「ヨコ展開」ができるのは真似されやすいということ

・尖るために「絞る」「強みを伸ばす」「磨く」

・ターゲット層が住む地域「ないもの」で地元に「あるもの」を探す






第7章 何かで、一番になろう



・ブランドでは、「オンリー1」であるとは「その分野でナンバー1」であること

・一番になるには、「引き算」「掛け算」すること





第8章 強いブランドには、「シンボル」がある


・独自のシンボルがあればイメージが浮かびやすくなる
 → イメージが浮かべば地域引力が生まれる

・地域のシンボルになるための条件は、「独自性があること」「イメージが浮かびやすいこと」

・ターゲット層に対して、シンボルのプロモーションを行い、シンボルを戦略的につくりあげる





第9章 「引き算」で、引力を生み出そう



・引き算をすることで、イメージが明確になる=「引力」は強くなる

・人の目に複数の景色が同時に入ってくることはない
 → 一つの景色を見せて、そこにいる自分をイメージできると行きたくなる

・「足し算思考」と「平等主義」ではブランドは生まれない
 → ブランドを生み出すために大切なのは、「引き算思考」と「メリハリ」





第10章 「食」がブランドを強くする


・海外が認識する日本の強みベスト3は、「culture」「people」「food」

・日本人が考える日本の強み「治安が良く安全で、おもてなしや親切の心があり、四季のある自然豊かな国」
 → 売り手が考える「強み」と買い手が認識する「強み」が一致していない

・地域引力を生み出すためには、顧客が認識する「強み」を把握し、それを徹底的に伸ばす発想が必要

・消費者に「食」でイメージを浮かべてもらうためには、「ならではの食」「名物料理」などが不可欠

・食を活用した地域のブランドづくりで大切なのは、「食べるモノ(食物)」ではなく、「食べるコト(食事)」である
 
⇒ 生産量を増やすのではなく、食事できる場所を増やす。商品を増やす。露出を増やす。





第11章 ブランドづくりの6ステップ


①組織づくり、ベクトル合わせ
・「ブランドとは何か」「ブランドづくりとは何か」「その目的は何か」をメンバーで共有すること

②地域の現状分析

③ブランド・アイデンティティの構築と共有
・「どのような地域になりたいか」
・ブランド・アイデンティティの3要素は、「価値性」「独自性」「共感性」
 → 「価値性」とは、売り手ではなく、顧客にとって価値があるか
・どの地域でもあてはまるアイデンティティでは、強いブランドは生まれない

④ブランド戦略の実行
・ブランド・アイデンティティとの統一性が必要
・一貫性を持って実行すること

⑤ブランド評価・モニタリング
・ブランドの「ありたい姿」と「現実」とのギャップを把握する

⑥磨き上げ





第12章 観光立国は「幸せな国」か


〇「観光大国」は幸せな国か?

・外国人旅行客数が多い「観光大国」の幸福度を見ると、観光大国ベスト10のうち、幸福度ランキングのベスト10に入っている国は一つもない


〇「観光立国」は幸せな国か?

・観光が国の基幹産業になっている「観光立国」の幸福度を見ると、観光立国ベスト10のうち、幸福度ランキングのベスト10に入っている国は一つもない


〇「観光する国」は幸せな国か?

・「観光する国」(旅行にお金を使う国)のベスト10のうち、幸福度ランキングのベスト10に入っている国が6か国もある


「観光される国」よりも「観光する国」の方が、幸福度が高い

・国民の観光の促進が、幸福度の向上につながる

真の「観光立国」は、観光に来る人が多いだけではなく、「観光を楽しむ国民が多い国」






第13章 「量の観光」から「質の観光」へ


〇量の観光

・「観光」+「混雑」「人混み」「渋滞」「人が多い」=不満

・観光客の多さが、観光客の大きな不満要因になる

・観光において、「量」と「質」は両立しにくい

・観光において、観光客はサービスの受け手でもあり、生産者でもある
 → 観光客自身が、観光地の品質を決める重要な役割を果たしている

・「量の観光」は、「ブランド力強化」→「観光客増加」→「オーバーツーリズム」→「地域イメージ低下」→「ブランド力低下」というパラドックスを生む



〇質の観光への転換

・滞在の促進
 → 数多くの観光客に来てもらうよりも、より長く滞在してくれる観光客に来てもらう

・リピートの促進
 → 数多くの観光客に来てもらうよりも、一人ひとりの観光客に繰り返し来てもらう

・地元消費の促進
 → 数多くの観光客に来てもらうよりも、地元で、一人ひとりの観光客により多く消費してもらう


・滞在客増加×リピート客増加=地元消費増加




⇒ 良質なお客さんは良質なお客さんを呼ぶ

⇒ 「数」を求めるとお客の質は下がり、「待つ」という不満が生じて良質なお客さんが逃げる






第14章 「質の観光」「持続可能な観光」をどう実現するか


・持続可能な観光のキーワードは3つの「循環」

①「顧客」の循環
・既存顧客のリピート
・小さな地域の方が、一人ひとりの顧客お「きずな」を強めやすいため、「顧客の循環」では有利になる

⇒ まさにランチェスター戦略。小さな企業は顧客密着型の強みをつくれる


②「地域資源」の循環
・リピート志向の観光客は、「地元食材を利用してほしい」というニーズを持っている
・「顧客の循環」と「地域資源の循環」は両立しやすい


③お金の循環
・お金が地元で循環することは、地域経済活性化の重要なポイントである
・地元消費を促進し、お金を地域内で循環させるためには、引力のある地元企業が増えることが欠かせない


・「質の観光」→「循環する観光」→「持続可能な観光」

・質の観光のメインターゲットは、リピート志向、かつ、滞在志向の観光客
 → サブターゲットは、リピート志向、もしくは、滞在志向のいずれかに該当する観光客



〇「リピート志向」の観光客の特性分析


「食」や「リラックス」を重視

「出会い・交流型の観光」「観光でリラックス」
 ⇔ 非リピート志向は「知識教養型観光」「価格の安い観光」「体験型観光」

③もう一度行ってみたいと思う条件は「食」と「リラックス系」



〇「滞在志向」の観光客の特性


「観光でリラックス」「食の健康」「接客」
 ⇔ 周遊志向は「体験型観光」「自然に触れる観光」「低価格」「知識教養型観光」

②長く滞在したいと思う条件は「リラックス系」と「食」



〇リピート志向×滞在志向の観光客を引き付ける3つの要素

①リラックス
②食・グルメ
③出会い・交流

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


いかがでしたでしょうか?

またまた超大作になってしまったのは、おおいに反省が多いですが、それだけ本書には学ぶところが多かったということです(と自分をフォローしてみる)。



観光業従事者の方や観光協会、行政の方々にとって、何かの参考になれば幸いです。





読書会議「関係人口を考える」を開催しました ~関係人口はおもしろい!!~


IMG_5124-300x225


※写真は、本屋ときがわ町の主宰者ときがわカンパニーさんのホームページから



2020年2月16日(日)の第11回本屋ときがわ町にて、読書会議「関係人口を考える」を開催しました。

課題本は、「関係人口」の火付け役の一人、ローカルジャーナリストの田中輝美さんの著書『関係人口をつくる 定住でも交流でもないローカルイノベーション』



微妙な天候で集客が危ぶまれましたが、 ときがわ町内外から、なんと11人(ときがわ町、川越市、嵐山町、坂戸市)の方に参加していただきました!

ありがとうございます!!

出身、性別、年齢、職業が異なる多様な方から、多くの意見をうかがうことができました。

今回は、読書会議の様子をかいつまんでご紹介します。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~

(1)目的の共有



今回の読書会議の目的は2つ。

①「関係人口」という言葉を知ってもらうこと

②ときがわ町に「関係人口」をつくるには?を一緒に考えること




はじめに確認したところ、「関係人口」という言葉自体を知らない人が大半だったので、まずはこの言葉を知ってもらい、その意味をみんなで考えていくことにします。


『関係人口をつくる』では、「関係人口とは、住んでいなくても、地域に多様に関わる人々=仲間のこと」であるとされています。

ただ、まだまだ定義が明確になっているとはいえません。

たとえば「関係」とは何なのか。

何と何の関係なのか。

ぜひそうしたことを一緒に考えてみたいと思います。





(2)アイスブレイク



参加者の方は、私は知っている方ばかりでしたが、お互いに知らない方もいたので、「①名前、②生まれたところ、③住んでいるところ、④なぜ今の地域を選んだのか」を軽く自己紹介。

お一人を除くほかは全員が、「生まれた地域」と「今住んでいる地域」が違うことが判明。

中には、これまで13回転居したという方も(すごい!)



「このまちに住みたい」と思って選んだ方もいれば、家族の希望で選んだ方や「便利だから」という方もいました。

住む地域の選び方でも、それぞれいろんなストーリーがあっておもしろいですねー。



IMG_5127-300x225

※写真はときがわカンパニーさんホームページから




(3)「関係人口」を考えてみよう



行政がやっている「移住促進」を考える導入部をはさんで、いよいよ本題の「関係人口」への考えを深めていきます。

先にも述べたように、『関係人口をつくる』では、「関係人口とは、住んでいなくても、地域に多様に関わる人々=仲間のこと」であるとしています。

実際のところ、地域ではどのようなことが起こっているのか。

私から提示させていただいたいくつかの「お題」をもとに、意見交換をしていきました。




◆「関係人口」のイメージ

・地域おこし協力隊は、住民票を移すことが条件になっておりハードルが高い。それがなければやってみたい案件あるのに・・・

・行政が所有するシェアハウスに住むとき、「地域に貢献する意思があるか?」などと聞かれた。人目につきやすい、注目されているというようなニュアンスのことをいわれ、あとからかなりのプレッシャーを感じるようになった

・すごく好きなまちはある。でも家賃が高くてとても住めない。住まなくても、行ったり来たりしているだけで幸せ

・山が見える田舎に住みたいと子どものころから思っていた。企業は損得でやめられるけど、地域はやめられない。利害関係でないぶん、関係が深くなりやすい

・田舎に住むのはキツイ。実は都会好き。人間関係の狭さを露呈・・・

・住むことによって生まれる「しがらみ」がある


⇒ 「住む」と「好き」は別物という視点が見えてきた

⇒ 田舎と都会の違い





◆「関わりたくない地域」ってどんなところ?


・住むと、地域活動(自治会、地域の行事など)あれこれ強制されるようになる

・少なくとも何かを期待される

・規模が大きい、人が多いまちのイベントに出店すると、場違いな感じ。

・生まれたころから長く住んでいると、周りが自分のことを知っている人ばかりで、どこにいくにも気になる

・住む地域と働く地域はわけたいと思っていた
 → 働くうちに、ときがわっていいなと思えるようになった。今は住んでもいいと思う


⇒ 周りの人との関係は大きい




◆「関わりたい地域」ってどんなところ?


・学生時代は都市部に住んでいたが、アパートの隣の部屋に住んでいる人の顔も知らなかった。ときがわ町のシェアハウスに住み、今は町内の別の場所に家を借りて住んでいる
 → ときがわ町は、「顔の見える関係」「ほどよいウェルカム」「ちょうどよさ」があると感じる

・最初は知らなくても、何度も行くうちに知っている人ができて、仲良くなる人できた




◆ときがわ町は「関わりたくないと思うところ」「関わりたいと思うところ」とその理由



【関わりたいと思うところ】


・地域というよりは、特定の場所や人の要素が強い
 → やらせてくれる、関わらせてくれる

・「人」は重要

・それまで知らないまちだった。でもここ(ioffice)を知って、知り合いができた。受け入れてくれると感じる場所
 → いろんなイベントに訪れるようになり、人と話すと、買うつもりのなかったものまで買いたくなる(買ってしまった)

・住んでいる人が、自分のまちを「好き」っていうまち

・おもしろい人がいるかどうか

・ときがわ町や越生町など、秩父の手前の一帯は「環武蔵野文化圏」ともいうべき地域
 → 東京的な感覚を持ちながら、東京では生きづらい人が、秩父まであえて行かずに留まっている地域

・保守的でなく、かつ、革新的すぎないちょうどよさがある

・海の近くがよかったが、夫の希望で住む場所を決めたので最初はあまり地域に関心なかった。しがらみは嫌だけど、知り合いがまったくいないのもつらい
 → いきつけの店ができると、人づてにどんどん人の環が広がっていった
 → 知り合いも近くに住むようになった

・ちょっと知っている、立ち寄れる場所が複数ある、何かあったときにちょっと話せる人が複数いる。=「サードプレイス」

・ときがわと長く関わっていたわけではないが、夫も自分も気に入って住むことに決めた
 → 好きな地域=住んでいる地域

・移住してきたときはそこまで関わりたいと思っていなかったが、自分はよくても子どもたちもいるので最低限の付き合いは必要と思っていた
 → インターネットで地域のことを発信していたら、地域の関係者から連絡があったことで、地域と関わるようになった
 → 地域での役割を与えられた



【関わりたくないと思うところ】


・勢いで同棲したけど、ちょっと戻りたい感覚(シェアハウスに住んで)

・しがらみが強すぎると生きづらい。知っている人ばかりで見はられている気がして、気が滅入る

・地域での役割を与えられた反面、いろいろなことを期待されるようになる
 → ボランティアでは続かない




(4)まとめ


参加者の皆さんとの対話を通じて、関係人口とは何かという明確な定義が生まれたということではありませんが、少なくともいくつかの重要なキーワードが出たように思います。

整理しますと、


・「好きな地域=住みたい地域」では必ずしもない

・強制されない(選ぶのは自分)

・役割が与えられる、関わらせてもらえる(でも選ぶのは自分)

・しがらみは嫌。でも知り合いがまったくいないのも嫌

・ちょっと寄れる、知っている人や場所が複数ある

・サードプレイス

・ほどよいウェルカムさ




もちろん、これらの程度感は人それぞれ違うと思います。

私は、最後は、結局のところ「ジブンゴトの関係がどれだけあるか」ということが重要ではないかと思いました。

ここでいう関係とは、「自分と地域」との関係、ひいては「自分と地域にいる人」との関係のことです。

そして、「地域にいる人」とは、住んでいる人もそうだし、関係人口自身もその中に含まれるのではないかと考えます。

それぞれの人との関わり方はそれこそ人の数だけあって、それだけ地域との関係も多様なものがある。




そして、ありがちな「移住は関係人口のゴール」という議論については、私は明確に「ノー」という
立場です。

移住・定住はあくまで「関係」の一つの形でしかありません。

だから、関係人口が増えること自体は、人口を増やすことと直接関係があるとはいえないのですが、結果的に関係人口が増えればその中から移住する人も出てくるかもしれません。

ただし、あくまで「住む」「住まない」に良い悪いはなく、その人自身の選択によるものでしょう。

そもそも、住んでいる人が「住みたい地域」だと自信を持っていえる地域になっているか。

住んでいる人みんながそう思えるような地域であれば、「ぜひ移住してください」なんていわなくても、来る人みんなが移住したくなるはずですから。



最近考えていた関係人口について、今回はいろんな意見を聴ける貴重な機会となりました。

参加者の皆さん、改めてありがとうございました!

これからも関係人口研究家として、探求を続けていきたいと思います。



次はぜひ、地域に住んでいる人から見た、関係人口との関わりについても考えてみたいですねー
ギャラリー
  • 本を(厚さ)1キロメートル読む! 〜積読生活は永遠に(52週目) 〜
  • 本を(厚さ)1キロメートル読む! 〜積読生活は永遠に(52週目) 〜
  • 本を(厚さ)1キロメートル読む! 〜真・積読生活(51週目) 〜
  • 『エッセンシャル思考』まとめ ~ローカルビジネス・起業のためのエッセンス読書記録~
  • 本を(厚さ)1キロメートル読む! 〜真・積読生活(50週目) 〜
  • 『最速で10倍の結果を出す他力思考』まとめ ~ローカルビジネス・起業のためのエッセンス読書記録~
  • 『人は感情でモノを買う』まとめ ~ローカルビジネス・起業のためのエッセンス読書記録~
  • 本を(厚さ)1キロメートル読む! 〜真・積読生活(49週目) 〜
  • 第19回夫婦コミットメント倶楽部を開催しました(3/7~3/20)