SAITAMA(埼玉)暮らしと本が最強なワケ

サイタマ産まれ、サイタマ育ちの共働き夫婦によるサイタマ暮らし。 ほとんど埼玉を出ません。 埼玉LOVE♡ 本もLOVE♡ なので書評も書いています。

起業

『マイペースで働く!女子のひとり起業』まとめ ~ローカルビジネス・起業のためのエッセンス読書記録~

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本書『マイペースで働く!女子のひとり起業』は、「女性 × 起業」をテーマにしたリアル × オンライン読書会、題して「女性 × 起業 BOOK CAFE」の課題本です。

「女性 × 起業」をテーマにするのも、リアルとオンライン(ZOOM)を組み合わせたハイブリッド型の読書会をやるのも、実はどちらも初めてという無謀な試みです。

主催者は埼玉県ときがわ町のときがわカンパニーさん。

私は本サルタントとして選書を担当させていただきました。

(ちなみに私は男性です)



時は2020年3月。

新型コロナが世間を騒がせている今、イベントが中止になったり、学校や公共施設が閉鎖になったりと、いろいろ悪い影響が取りざたされています。

でも私は、逆にオンラインツールの活用の仕方を学ぶチャンスだと思うようにしています。

今回はビデオ会議ツールとして注目を集めているZOOMを使ってみます。



とはいえ読書会は読書会。

まずは課題本の理解も大切です。

知り合いに声をかけてみたところ、


「読み切れるか自信がない」

「本を読む時間がない」



読書会の内容に関心はあるものの、このような不安の声をいただきました。



そこで、今回はこうした不安を少しでも解消するべく、「女性 × 起業 BOOK CAFE」の課題本である本書のエッセンスをまとめてみました。

女性を対象にした本とはいえ、「起業」がテーマなので、私にとっても勉強になります。

また、会社をつくってガンガン利益を伸ばしていくような大きな起業ではなく、「ひとり起業」とあるように、一人で事業を続けていけるような起業を目指していることが特徴です。




「女性 × 起業 BOOK CAFE」への参加を迷っている方がいたら、本書のポイントを理解するのにお役立ていただければ幸いです。

もちろん、本読書会に限らず、起業に関心のある女性の方にもオススメです!(そういう方のために選んだんですから)



なお、「女性 × 起業 BOOK CAFE」の詳細については、こちらのページをご覧ください。(主催者のときがわカンパニーさんのページにリンクしています)




↓ 本書の内容紹介はこちらから
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「⇒」は個人的な気づき、学び


◎本書のポイント

・3つの基本姿勢
①時間と場所を自由に調整しながら、マイペースに仕事をやっていこう
②あまりお金をかけずに、自分の仕事をつくる
③人生のそれぞれの時期を柔軟に過ごしながら、息長くお仕事を続けていく

・お金になるのは、
あなたの「経験」と「得意なこと」

・女子起業の成功の鍵は、「気楽に」はじめること

・成功の定義は、「あなた自身にとって一番大切なものを手に入れること」

・ひとり起業とは、「たったひとりで起業し、ビジネスを継続していくこと」「社長・事業主自身のスキルや知識を売る商売」

・女性が起業に向いている5つの理由
①すぐ人と親しくなれるコミュニケーション力
②生活者目線
③柔軟性
④マルチタスク能力
⑤危ない挑戦を避ける身の丈思考

・女性は、突然訪れる人生の大きな変化があり、それをきっかけに起業する人が多い

・頭で理屈っぽく考えるよりも、直感を大切にして、起業のネタや進める方法を決めるのが適している

・「女性を助ける起業」はオンナにぴったり

・一番のターゲット客は「自分」

・大切なのは、自分に合うビジネスを見つけて、長く続けること

・ひとり起業でうまくいく秘訣は、「無理をしない」こと=「身の丈」

・一番ムダなのは移動時間

・自分に一番合うスタイルを見つけることが成功の鍵

・女性の人生は、良くも悪くもパートナーや家族に左右されやすい
 → 起業も、「一生、これだけで生きていこう」なんて考えなくてもいい
 → ライフスタイルの変化に合わせ、新しい仕事にチャレンジして、何度も起業するのもあり







◆時間と場所を自由に調整しながら、マイペースに仕事をしよう


・本書の基本姿勢

①時間と場所を自由に調整しながら、マイペースに仕事をやっていこう

②あまりお金をかけずに、自分の仕事をつくる

③人生のそれぞれの時期を柔軟に過ごしながら、息長くお仕事を続けていく


・お金になるのは、
あなたの「経験」と「得意なこと」

・女子起業の成功の鍵は、「気楽に」はじめること
 → ビジネスにはいかようにも変化できる柔軟さが必要で、女性にはピッタリ


・本書のターゲット層 「起業したい女性」「起業して数年経った方」「仕事と家庭の両立に悩み始めた方」





◆PART1 自分の人生を自分でつくろう!


〇時代背景

・時代のキーワードは「両立」。何かひとつだけを選ぶのではなく、いくつも「かけもち」で生きる時代

・女性は、家事、子育て、親の介護といった家族のケアを担うことが多く、「やむをえず、仕事を辞める」人も多い



〇女性と起業

・成功の定義は、「あなた自身にとって一番大切なものを手に入れること」
 → 自分が本当に欲しいものを理解することが成功の第一歩

・ひとり起業とは、「たったひとりで起業し、ビジネスを継続していくこと」、「社長・事業主自身のスキルや知識を売る商売」

 ⇒ 一人で起業し、従業員を雇わずにそこそこ家族が食べていけるようビジネスを継続していくことを目指すのは、比企起業塾が掲げる「ミニ起業家」と共通点が多い

 ⇒ 反面、その人自身がいないとビジネスが成り立たないのはリスクでもある。いかにストック型の収益をつくるか、複数の顧客をつくるかがポイント。オンラインツールの活用も欠かせない




〇女性が起業に向いている5つの理由

①すぐ人と親しくなれるコミュニケーション力

②生活者目線

③柔軟性

④マルチタスク能力

⑤危ない挑戦を避ける身の丈思考




〇楽しい仕事と生きがいを手に入れる9つの方法

①抜本的に考え方と行動を変える

②「何をするか」は自分で決める

③迷ったら、直感に従う

④専門家、本、個別カウンセリング、セミナーの手を借りる

⑤「自分ならできる」と信じる

⑥失敗こそ、未来に役立てる

⑦周囲の人に支えられ、その支援を受け入れる

⑧「自分の本心」と深くつながる(世間体ではなく、本当はどうしたいのか?)

⑨どうしても成功したい理由を持つ


→ 「自立」と「熱中」がキラキラした女性をつくる






◆PART2 女性の強みを活かしたお仕事のはじめ方 女子の起業の鉄則


〇起業の3パターンを理解する

①チーター型
・「起業したい!」の勢い重視で突っ走る
・正社員やアルバイトとして働いていたけど、同じ分野で新しいタイプのビジネスをはじめるというようなスタイル


②カルガモ型
・家庭と両立しながら働きたいという熱意が強い
・介護、子育てといった家族のケアをしながら、同時に働く


③くじゃく型
・好きなことを中心に人生を切り開くタイプの起業家
・趣味や経験を活かして、仕事と人生をリンクさせ、「生きがい」として自分らしく活動しながらお金を稼ぐ

⇒   男女ともに最近増えているのは「くじゃく型」




〇女性の起業の特徴

・「自分が起業するんて、想像していなかった」
 → 突然訪れる人生の大きな変化があり、それをきっかけに起業する人が多い

・頭で理屈っぽく考えるよりも、直感を大切にして、起業のネタや進める方法を決めるのが適している

・「女性を助ける起業」はオンナにぴったり
 → 「自分が困ったこと」を深く掘り下げる

・最低限の生活資金は、毎月手元に入ってくる状態で、ダブルワークでゆるゆると起業するとハッピーでいられる






◆PART3 こんなお仕事はじめませんか? ひとり起業のお仕事紹介


・10人の起業事例





◆PART4 誰に、何をどうやって売りますか?


〇「何を」売るか?

・お客様は、「本当は何が欲しいのか?」をじっくり考える



〇あなたの「お客様」ってどんな人?

・一番のターゲット客は「自分」
 → 自分自身と同じ悩みや困りごとを抱えていたり、同じようなモノが好きなお客様



〇ビジネスの作り方

・安いものではなく、価値の高い、差別化された高単価のもので利益を出す

・移動時間をなるべくかけない(片道1時間以内)

・販売方法によって、販売しやすい商品群が変わる

・リピーターになってもらいやすい分野、商品、サービスを選ぶ

・入金のタイミングは早く

・人手がかからない仕組みをつくる(=システム化)
 → ひとりで回せる事業かどうかを考える






◆PART5   起業とお金のはなし


・起業する際のリスクはできる限り少なくする

・大切なのは、自分に合うビジネスを見つけて、長く続けること

・ひとり起業でうまくいく秘訣は、「無理をしない」こと=「身の丈」
 → 「見栄を張らない」
   「コストカットの意識を持つ」
   「生活費を低く抑える」






◆PART6   オンナだからこそ、時間術


・「時短」力は一生モノのスキル

・時短の4ステップ

①やらなくていい分野を捨てる

②やること(ToDo)をすべてリストアップ

③優先順位をつける

④同時進行できるものを探す


⇒ ④は通常のビジネス本では見られない。女性特有のもの?(読書会で聞いてみたい)

⇒ 別の本『年収1000万円 起業への道』(小室尚子 著)にも記載あり




〇仕事の3分類

①個性的に創造すること

②誰がやっても同じデスクワーク(=ルーティン作業)

③単なる体力作業

→ ②は他の人にやってもらう、③は減らす



〇一番ムダな時間とは

・一番ムダなのは移動時間

⇒   まったく同感!




◆PART7   困難こそチャンス! 成功を引き寄せる思考術


・自分に一番合うスタイルを見つけることが成功の鍵
 → 失敗とつまづきから探す
 → どれほどがんばっても失敗するのは、自分に合っていない証拠

・日本には、今の人間関係を続けるために自分らしさを我慢している女性が多すぎる

・あなたの人生をつくるのは、あなた
 → 家族も、友人も、近所の人も、同僚も、上司も、あなたが欲しい未来はつくれない

・「どのような未来を望むのか」を紙に書き出すことで、目指すターゲットが明確になり、行動が変わる
 → いつでも提案できるように提案書を持ち歩く

・どの分野なら勝てるのかを知り、やり続けた人だけが成功する

・女性の人生は、良くも悪くもパートナーや家族に左右されやすい
 → 起業も、「一生、これだけで生きていこう」なんて考えなくてもいい
 → ライフスタイルの変化に合わせ、新しい仕事にチャレンジして、何度も起業するのもあり



~~~~~~~~~~~~~~~~~~


いかがでしたでしょうか?

「起業する」というと、必ず言われるのが「すごい!」という声。

私にすれば好きなことをやるだけなので、それ自体はすごくもなんともない。

確かに最初は収入面の不安もあるかもしれませんが、それでも望まない仕事をして神経をすり減らして病気になるよりリスクは少ないのではないかと考えています。

何より、自分の好きなことで楽しみながら、自分が助けたいと思う人に喜んでもらえて、なおかつお金までもらえたら、こんなに嬉しいことはありません。

これが起業の醍醐味ですよね。

時間の自由も、自分の望む人生とそれに合った働き方しだい。




とはいえ私も、まだ正式には起業をしておらず、2020年4月に起業を控えた身。

まだまだ具体的な仕事はこれからですし、学ばなければならないこともたくさんあります。




「起業」に少しでも興味のある方がいらっしゃれば、この機会に一緒に起業について学んでみませんか。


女性の起業について学ぶ読書会、「女性 × 起業 BOOK CAFE」は3月17日(火)10時〜12時に開催です。

「女性 × 起業 BOOK CAFE」の詳細、お申込みはこちら。
 





第18回夫婦コミットメント倶楽部を開催しました(2/21~3/6)

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さて、やってまいりました2週間に1回の夫婦コミットメント倶楽部、略してFCCです。

3月6日、7日と起業家仲間の皆さんと合宿にいっていましたので、今回は日程をずらしての開催となりました。



私と妻は、現在、公務員からの起業を目指している夫婦です。

夫婦コミットメント倶楽部」(略してFCC)とは、私たち夫婦が、2週間で実施する目標を決めて、それを宣言し、2週間後にお互いの進捗状況を共有しつつ、課題の解決やステップアップを図ろうとするものです。

今回は18回目の実施となります。

前回の様子はこちら






それでは、2月21日から3月6日までのコミットメントの報告です。





【オットの部】


◆2月21日~3月6日のコミットメント



①来年度からの起業に向けた諸条件(手続き関係)の整理【70%】
・開業届の準備

②本屋ときがわ町ポスター【100%】
・最終チェック、納品

③業務メニュー【20%】
・業務と価格設定
・特に価格設定

④関係人口アプリ&ローカルラボ事業提案【100%】

ブラッシュアップ

⑤比企起業塾第3期活動報告会準備【100%】
・連絡調整
・2/29

⑥戦略合宿参加【100%】

その他(随時実施)
・地域でのコラボ活動
・個人事業主、1人社長の困りごとでお助けできるポイントを見つけ、実施
・セミナー参加レポート配信





◆課題


・見込客候補(起業希望者、起業家、個人事業主、小規模企業の社長、行政)との人脈をつくる
→ 悩み、課題を知る
→ カスタマーサクセスを明らかにする

・提供できる価値の可視化
→ 自分のできることをメニュー化
→ 継続的な仕事につながるような道筋を描く

・起業後のビジョン、ミッションを明らかにする

・家族の存在を踏まえたキャリア計画、ライフプランを練る
→ 家族間の話し合い

・時間のコントロール




◆次回の目標設定(3月7日~3月20日)


①来年度からの起業に向けた諸条件(手続き関係)の整理
・開業届の準備

②業務メニュー
・業務と価格設定
・特に価格設定

③女性×起業読書会

・資料作成、開催準備

その他(随時実施)
・地域でのコラボ活動
・個人事業主、1人社長の困りごとでお助けできるポイントを見つけ、実施
・セミナー参加レポート配信






【ツマの部】



◆2月21日~3月6日のコミットメント


①女性応援団(中止)
・参加、振り返り

②起業報告会【100%】

・フィードバックを得る




◆課題

・バックエンド商品をつくる
→ いかにマネタイズしていくか

・ターゲッティング
→ 高齢者ではなく若者

・単発ではなく、継続につなげることを意識する

・感情の起伏をつくる





◆次回の目標設定(3月7日~3月20日)


①女性×起業読書会参加


②フセギ調査実施





これまでの間、新型コロナの影響でいろんなイベントが中止になったりと、状況がかなり流動的でモチベーションの維持や家族とのスケジュール調整が難しかったですね。

ただ、これをチャンスととらえて、オンラインミーティングやオンライン教材などの勉強もこの機会にやっていけたらと思います。



次回の夫婦コミットメント倶楽部は、3月20日(金)に開催予定です。

それでは

『編集思考 異質なモノをかけ合わせ、新たなビジネスを生み出す』まとめ ~ローカルビジネス・起業のためのエッセンス読書記録~

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いやー、この本は面白かった!

内容はもちろん、読み物としても面白くて、グイグイ引っ張り込まれましたねー。



思い返してみると、「編集思考」のようなことをこれまで意識してきたような気がします。




編集者とは「偉大なる素人」で、「空気を読み切った上で、空気を打ち破る力」を持つ人間


編集思考を極めた人とは、誰よりも公共の利益のために生き、ユーモアにあふれた人




このへんの言葉なんか、勇気づけられて、非常にお気に入りの言葉になりました



また、これから起業する上では、


権力や権威があると、自ら決断して、他の人を動かすことができるようになる。決められるということはそれ自体が大きな価値


という言葉もあり、大いに気づきがあった内容でした。



↓ 本書の内容紹介はここから
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「⇒」は個人的な気づき、学び


◎本書のポイント



・「編集」とは、「セレクト(選ぶ)」「コネクト(つなげる)」「プロモート(届ける)」「エンゲージ(深める)」の4つのステップによって、ヒト・モノ・コトの価値を高める行為 

・自分という存在を素材として客観視し、強みを「選び」、そのときどきで自分に合った会社やコミュニティと「つながり」、自分という存在を「届け」て、関係性を深めて、仕事や居場所やキャリアという「人生の編集」が、これからより大切になっていく

・現代日本の「縦割り病」の3つの原因は、「人材の多様性の乏しさ」「大学教育のあり方」「日本型企業のカルチャー」である

・「経済×テクノロジー×文化」のトライアングルを編集することで、横串で多彩な価値を生み出すことにつながり、これからの時代に個人が躍動するカギ、日本を変えるカギになる

・編集者とは「偉大なる素人」で、「空気を読み切った上で、空気を打ち破る力」を持つ人間

・編集思考は大きく「セレクト(選ぶ)」「コネクト(つなげる)」「プロモート(届ける)」「エンゲージ(深める)」の4つのステップに分けられる

・人のいいところを見つけられる人のところには、いい人が集まってくる

・エンゲージのポイントは、「コミュニケーション」「コミュニティ」「コンシステンシー」「カジュアル」の4つのC

・コミュニケーションは、より深いエンゲージを築くための切り札であり、必須条件

・関係性の深さと質を高める上で、ますます重要になるのが「リアルな場を持つこと」

・「とにかく深く、密度濃く」ではなく、つかず離れずの絶妙な距離をとることが大切

・編集思考の土台となるのは、「教養(知のネットワーク)」「人脈(人のネットワーク)」「パワー(権力と権威のネットワーク)」の3つの能力

・「教養がある」とは、「最先端」と「普遍」の引き出しを多く持っている状態

・権力や権威があると、自ら決断して、他の人を動かすことができるようになる。決められるということはそれ自体が大きな価値

編集思考を磨く6つの行動は、「古典を読み込む」「歴史を血肉とする」「二分法を超克する」「アウェーに遠征する」「聞く力を磨く」「毒と冷淡さを持つ」

・編集思考を極めた人とは、誰よりも公共の利益のために生き、ユーモアにあふれた人

・編集思考の最も基盤にあるのは、個人の「熱い思い」であり、好きだという愛。
 → 好きという感情があってこそ、人やモノやコトのいいところが見えてきて、どことどうつなげるかという直感が生まれてくる

編集思考を存分に発揮するためにも、とことん自分の好きなことにこだわる
 






◆「編集」とは何か?


・「編集」とは、「セレクト(選ぶ)」「コネクト(つなげる)」「プロモート(届ける)」「エンゲージ(深める)」の4つのステップによって、ヒト・モノ・コトの価値を高める行為 

・自分という存在を素材として客観視し、強みを「選び」、そのときどきで自分に合った会社やコミュニティと「つながり」、自分という存在を「届け」て、関係性を深める
 → 仕事や居場所やキャリア=「人生の編集」が、これからより大切になっていく

・多様性はバラ色ではない
 → これまでは目標が降ってきたのに、これからは自分で目標を決めないといけなくなる




〇なぜ今、編集思考か


・「縦割り病」は、日本の組織の負けパターンである
 → 「縦割り」とは組織の官僚化である
 → 組織本来の目的を見失い、全体よりも自己の利益を優先してしまう


・現代日本の「縦割り病」の3つの原因

①人材の多様性の乏しさ
・偏差値別、男女別、地域別に分かれすぎた教育システムが原因

②大学教育のあり方
・複数の専攻が選べないことが最大の問題

③日本型企業のカルチャー
・戦後の終身雇用、年功序列、企業別労働組合が、日本の縦割り病をさらに重くした


「経済×テクノロジー×文化」のトライアングルを編集することで、横串で多彩な価値を生み出すことにつながり、これからの時代に個人が躍動するカギ、日本を変えるカギになる
 → その象徴的な人物は、落合陽一氏

・「経済×テクノロジー×文化」とは、「社会科学×自然科学×人文科学」に置き換えられる

⇒ 文系・理系にとらわれず、両者を行き来したり、統合できる能力が強みになる




〇編集者とは「偉大なる素人」である


・編集者とは「偉大なる素人」で、とくに何の専門性もない人間。あらゆる分野に好奇心を抱く、多動な存在であり、単なる「つなぎ屋」
 → 素人だからこそ、いろんな人や事業をフラットに見ることができ、先入観やしがらみから自由になりやすい

・「偉大なる素人」に最も求められるのは、「空気を読み切った上で、空気を打ち破る力」






◆編集思考の4ステップ


・編集思考は大きく「セレクト(選ぶ)」「コネクト(つなげる)」「プロモート(届ける)」「エンゲージ(深める)」の4つのステップに分けられる



(1)セレクト(選ぶ)


①いいところだけを見て、掘れ抜く
・他の人が気づいていない、本人すらも気づいていない「未開拓のいいところ」に気づけるとより価値は高まる
・人のいいところを見つけられる人のところには、いい人が集まってくる


②直感をダブルチェックする

・惚れたという「直感」が正しいかを、現場と論理と他人の目によって丁寧に検証する


③両極に振る
・一方では自分と共通性が高く、距離を近づけやすいタイプのものを取り、もう一方では、自分とはほとんど共有するものはないものをあえて取りに行く




(2)コネクト(つなげる)


①「古いもの」と「新しいもの」をつなげる
・文化は、時が経てば経つほど熟成して味が出る。そうした色気を「新しいもの」とつないで、豊潤な空間やモノを創っていけば、心も懐も豊かになる


②「縦への深掘り」と「横展開」でつなげる
・「縦への深掘り」型とは何かにのめり込むオタク型、「横展開」型は幅広い分野に精通するジェネラリスト型


③文化的摩擦が大きいもの同士をつなげる

・文化の対立によって空中分解するおそれはあるが、その摩擦をどうにか乗り越えられた場合、似た文化の二者がくっついたときよりも、断然大きなインパクトを生み出す可能性がある




(3)プロモート(届ける)


①Timeline(時間軸)
・いかに素材をうまくつなげても、タイミングを誤るとすべてが水泡に帰す
・時間軸を編集する力は、戦略と経験とセンスと運がモノを言うアート


②Thought(思想)
・単なる思いつきのアイデアではなく、深い思考を経て体系化されたビッグアイデアやコンセプトであり、より長い時間軸で通用するもの


③Truth(真実)
・嘘をつかず、その人のありのままの姿を、取り繕わずに伝える
・真実を伝える上で、「しゃべり」、語る力、対話する力がより重要にな

⇒ 語るのは自分を表現する手段でもある



(4)エンゲージ(深める)



・エンゲージのポイントは、「コミュニケーション」「コミュニティ」「コンシステンシー」「カジュアル」の4つのC


①コミュニケーション
・より深いエンゲージを築くための切り札であり、必須条件


②コミュニティ
・ファンコミュニティは「関係の深さ(親近感)」「質」「ファン数」の3つで定義される(佐渡島傭平)
・関係の深さと質が高まれば高まるほど、ユーザー同士のコミュニケーションも活発化して、自律的にコミュニティが発展するようになる
・関係性の深さと質を高める上で、ますます重要になるのが「リアルな場を持つこと」
 → 効率の良いネットとデジタルにリアルを組み合わせる

⇒ ネットとリアルを掛け合わせるのが最強



③コンシステンシー(一貫性)

・本音なのか、本物なのか、嘘がないのか、言動には通底する思想があるのかという一貫性が、ターゲットとする顧客や従業員からの信頼と共感を生む
・戦略や戦術は臨機応変に変えても、思想や哲学は容易に変えてはならない


④カジュアル
・「とにかく深く、密度濃く」ではなく、つかず離れずの絶妙な距離をとることが大切
・追えば追うほど逃げられ、労われば労わるほど頼られるので、鷹揚に構えているほうが、フラットでさわやかな関係が創れる


⇒ 依存する関係であってはいけない

⇒ WIN-WINの関係といってもいいかもしれない






◆編集思考の鍛え方


〇編集思考の3つのリソース

・編集思考の土台となるのは、「教養(知のネットワーク)」「人脈(人のネットワーク)」「パワー(権力と権威のネットワーク)」の3つの能力



①教養(知のネットワーク)

・教養=自然科学の知+社会科学の知+人文科学の知

・「教養がある」とは、「最先端」と「普遍」の引き出しを多く持っている状態



②人脈(人のネットワーク)

・人脈を築く上での一つのポイントは、世代、業種、文化、性別を超えて、自分と異なる人とのネットワークを大事にすること



③パワー(権力と権威のネットワーク)

・自分のパワーによって動員できるヒト、モノ、カネがなければ、いかにアイデアが優れていても、日の目を見ることはない

・インパクトのあることをしたいと思ったら、旺盛に権力や権威を求めなければならない。権力がないと人間は滅亡する。権力とは生命力。権力こそが、人に若さと緊張感をもたらす

・権力や権威があると、自ら決断して、他の人を動かすことができるようになる。決められるということはそれ自体が大きな価値

⇒ 確かに!

⇒ 自分ですべて決められる=自分がすべての責任をとるということ

⇒ 起業するということは、権力と権威を持つことにつながる




〇編集思考を磨く6つの行動

①古典を読み込む

・読書こそ、編集力の足腰を鍛え上げる最強のトレーニング

・日本とアメリカのエリートの圧倒的な差は、「教養」にあり、その原因は「読書の量と質の差」である

・古典は、教養の柱である「普遍性」を学ぶまたとない教材



②歴史を血肉とする


・歴史はネタの宝庫。歴史を血肉としているかどうかで、引き出しの数が変わる

・過去から続いてきた伝統を次世代につなげるのも、編集思考の大切な役割



③二分法を超克する

・二分化させず、混沌とした状態を包摂するのが、東洋的な考えの強みで、編集思考にもこうした思想が大事

・「いろんな人やモノが集まって、なんだかよくわからないけれど、おもしろそう」という感覚を大事にする
 → 東洋では、論理的に説明しなくても、感覚的に理解されやすい

・これからの時代において、二分法を超えて包摂していく東洋的な思想はますます輝きを増していく


⇒ 民俗学はその集積ともいえる



④アウェーに遠征する

・普段とは違う場所、自分がマイノリティになる場所に行くと、神経が鋭敏になる

・地元を出ること、日本を出ること

・価値観が広がる



⑤聞く力を磨く


・編集思考を鍛えるためにもっとも大事なのは、聞き上手になること
 → 聞き上手になれば、いろんな人の力を引き出すことができる

・モデレーター的な仕事が求められる機会はどんどん増えているのに、それをうまくことせる人がほとんどいない

・モデレーターは、自分が専門的な知識がない分野でも、相手のいいところをつないで、新しい価値を生むことができる

・相手のいいところを引き出すために欠かせないのが、聞くスキルと質問するスキル

・聞き上手になるための6つのコツ
 「3分の1の法則」・・・自分の聞きたいことを3分の1、相手が話したそうなことを3分の1、観客や視聴者が聞きたそうなことを3分の1
 
 「人は話すほど相手を信頼しやすくなる」
 
 「よく調べるが、調べすぎない」・・・人は自分のことを知ってもらうと嬉しい
 
 「不意打ちで「素」を引き出す」・・・初対面やあまり親しくない仲の場合は、矢継ぎ早に質問をたたみかける

 「位置エネルギーをコントロールする」・・・自分の「位置エネルギー」を意識して、話しやすい環境を意図的に創り出す

 「悪口を言う」・・・悪口は蜜の味。悪口にこそ、その人の価値観が表れる



⑥毒と冷淡さを持つ


・編集思考は、鋭く批評する思考でもある

・惚れた相手に対しては、その長所を伸ばすためにも、決定的な弱点をつぶすためにも、意見は率直に伝えなければならない

・編集思考の大前提として、みなに好かれることは不要
 → 嫌われてもいい。冷淡でもいい。人の付き合いにも、あえてポートフォリオを組む

・そんな「毒」を含みながらもわかりあえる関係の他者をどれだけ持てるかが、人生の豊かさとおもしろさを決める






◆編集思考は、誰かのために使うもの


・人間が自分のためだけに生きていくことができるというのは幻想

・自分のキャリアに邁進できたり、自分の人生を充実させるためにばかり行動できるのは30代まで。それ以降の人生は、生きるのではなく、行かされる。選ぶのではなく、選ばされる。知るのではなく、知らされる

・「人間の天分というものは、自分本位の立場でこれを発揮しようとする程度では十分なことはできない。自分を超えたある何者かに自己を捧げるという気持ちがなければならない」(森信三)

・編集思考の究極の姿は、自らを天の中に位置づけ、自分をもコマとして差配すること
 → メタな視点から自分を眺めて、自分の活かし方を考える
 → 自分を超えたチームの利益、組織の利益、日本の利益、パブリックな利益を意識する

・「ユーモア」は、自分を相対化して、その状況を笑うことから生まれるもの
 → 編集思考を磨くためにもユーモアのセンスは欠かせない

・編集思考を極めた人とは、誰よりも公共の利益のために生き、ユーモアにあふれた人


・編集思考の最も基盤にあるのは、個人の「熱い思い」であり、好きだという愛
 → 好きという感情があってこそ、人やモノやコトのいいところが見えてきて、どことどうつなげるかという直感が生まれてくる

・編集思考を存分に発揮するためにも、とことん自分の好きなことにこだわる
 






第17回夫婦コミットメント倶楽部を開催しました(2/8~2/20)

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私と妻は、現在、公務員からの起業を目指している夫婦です。

夫婦コミットメント倶楽部」(略してFCC)とは、私たち夫婦が、2週間で実施する目標を決めて、それを宣言し、2週間後にお互いの進捗状況を共有しつつ、課題の解決やステップアップを図ろうとするものです。

今回は17回目の実施となります。

前回の様子はこちら






それでは、2月8日から2月20日までのコミットメントの報告です。




【オットの部】


◆2月8日~2月20日のコミットメント



①来年度からの起業に向けた諸条件(手続き関係)の整理【60%】
・退職説明会
・開業届と保育所の関係


②本屋ときがわ町ポスター【80%】
・レイアウト決定
・ブラッシュアップ

③業務メニュー【30%】
・業務と価格設定
・特に価格設定

④本屋ときがわ町での「関係人口に関する読書会議」準備【100%】
・実施、振り返り(済)

⑤関係人口アプリ導入に向けた検討【40%】

・国事業の活用検討(済)
・関係者ヒアリング(済)

⑥新名刺作成【100%】

⑦その他(随時実施)
・地域でのコラボ活動
・個人事業主、1人社長の困りごとでお助けできるポイントを見つけ、実施
・セミナー参加レポート配信



◆課題


・見込客候補(起業希望者、起業家、個人事業主、小規模企業の社長、行政)との人脈をつくる
→ 悩み、課題を知る
→ カスタマーサクセスを明らかにする

・提供できる価値の可視化
→ 自分のできることをメニュー化
→ 継続的な仕事につながるような道筋を描く

・起業後のビジョン、ミッションを明らかにする

・家族の存在を踏まえたキャリア計画、ライフプランを練る
→ 家族間の話し合い

・時間のコントロール




◆次回の目標設定(2月21日~3月6日)


①来年度からの起業に向けた諸条件(手続き関係)の整理
・開業届の準備

②本屋ときがわ町ポスター
・最終チェック、納品

③業務メニュー
・業務と価格設定
・特に価格設定

④関係人口アプリ&ローカルラボ事業提案

ブラッシュアップ

⑤比企起業塾第3期活動報告会準備
・連絡調整
・2/29

⑥その他(随時実施)
・地域でのコラボ活動
・個人事業主、1人社長の困りごとでお助けできるポイントを見つけ、実施
・セミナー参加レポート配信






【ツマの部】



◆2月8日~2月20日のコミットメント

①女性応援団
・資料・原稿作成

②起業報告会に向けた準備

・発表アイデア出し
・民俗学でどうマネタイズするかが最大の課題

③各種勉強会での情報収集
・各種勉強会参加
・そこでの学び
 → 働きたい女性
は多い、女性の働き手が欲しい企業も多い
 → 比企起業塾のクオリティは相当に高い
 → 比企起業塾は結果的に自分にとって理想的だった





◆課題

・バックエンド商品をつくる
→ いかにマネタイズしていくか

・ターゲッティング
→ 高齢者ではなく若者

・単発ではなく、継続につなげることを意識する

・感情の起伏をつくる





◆次回の目標設定(2月21日~3月6日)

①女性応援団
・参加、振り返り

②起業報告会

・フィードバックを得る






次回の夫婦コミットメント倶楽部は、3月7日(土)に開催予定です。(3/6夜は予定ありのため1日ずれとなります)

それでは

『人を動かす』まとめ ~ローカルビジネス・起業のためのエッセンス読書記録~

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「⇒」は個人的な気づき、学び


◎本書のポイント

【人を動かす3原則】

(1)批判も非難もしない。苦情もいわない
(2)率直で、誠実な評価を与える
(3)強い欲求を起こさせる

・人を動かす秘訣は、この世にただ一つしかない
 → みずから動きたくなる気持ちを起こさせること

・人を動かすには、相手の欲しているものを与えるのが唯一の方法である
 → 「自己の重要感」=「偉くなりたいという願望」=「重要人物たらんとする欲求」

・人を動かす唯一の方法は、その人の好むものを問題にし、それを手に入れる方法を教えてやることだ

・他人の立場に身を置き、その心の中に欲求を起こさせるということは、相手をうまく操ってこちらの利益になるはなるが先方には損になることをやらせるというのでは決してない。当事者双方が利益を得なければうそである

・「まず相手の心のなかに強い欲求を起こさせること。これをやれる人は、万人の支持を得ることに成功し、やれない人は、一人の支持者を得ることにも失敗する」(オーヴァストリート)



人に好かれる6原則】
(1)誠実な関心を寄せる
(2)笑顔で接する
(3)
名前は、当人にとって最も快い、最も大切なひびきを持つ言葉であることを忘れない
(4)聞き手にまわる
(5)相手の関心を見抜いて話題にする
(6)重要感を与える。誠意をこめて

・人に好かれる一番簡単で、わかりきった、しかも一番大切な方法は、相手の名前を覚え、相手に重要感を持たせること

・「商談には特に秘訣などというものはない。ただ、相手の話に耳を傾けることが大切だ」(チャールズ・エリオット)

・話し上手になりたければ、聞き上手になることだ

・興味を持たせるためには、まず、こちらが興味を持たねばならない

・あなたの話し相手は、あなたのことに対して持つ興味の百倍もの興味を、自分自身のことに対して持っている

・人間は、だれでも周囲の者に認めてもらいたいと願っている。自分の真価を認めてほしいのだ



人を説得する12原則】
(1)議論に勝つ唯一の方法として議論を避ける
(2)相手の意見に敬意を払い、誤りを指摘しない
(3)自分の誤りをただちにこころよく認める
(4)おだやかに話す
(5)相手が即座に”イエス”と答える問題を選ぶ
(6)相手にしゃべらせる
(7)相手に思いつかせる
(8)人の身になる
(9)相手の考えや希望に対して同情を持つ
(10)人の美しい心情に呼びかける
(11)演出を考える
(12)対抗意識を刺激する

・「自分の意見を述べるだけでなく、相手の意見をも尊重するところから、話し合いの道が開ける。まず、話し合いの目的、方向をはっきりさせて、相手の身になって話を進め、相手の意見を受け入れていけば、こちらの意見も、相手は受け入れる」(J・S・ニーレンバーグ)




【人を変える9原則】
(1)まずほめる
(2)遠まわしに注意を与える
(3)まず自分の誤りを話した後、注意を与える
(4)命令をせず、意見を求める
(5)顔を立てる
(6)わずかなことでも、すべて、惜しみなく、心からほめる
(7)期待をかける
(8)激励して、能力に自信を持たせ
(9)喜んで協力させる

・相手の自己評価を傷つけ、自己嫌悪に陥らせるようなことをいったり、したりする権利は私にはない。大切なことは、相手を私がどう評価するかではなくて、相手が自分自身をどう評価するかである。相手の人間としての尊厳を傷つけることは犯罪なのだ」(サンテグジュペリ)


・批判によって人間の能力はしぼみ、励ましによって花開く

・人を変える必要が生じた場合に考えるべき6つの事項
 ア 誠実であれ。守れない約束はするな。自分の利益は忘れ、相手の利益だけを考えよ
 イ 相手に期待する協力は何か。明確に把握せよ
 ウ 相手の身になれ。相手の真の望みは何か?
 エ あなたに協力すれば相手にどんな利益があるのか?
 オ 望みどおりの利益を相手に与えよ
 カ 人にものを頼む場合、その頼みが相手の利益にもなると気づくように話せ



幸福な家庭をつくる7原則】
(1)
口やかましくいわない
(2)長所を認める
(3)あら探しをしない
(4)ほめる
(5)ささやかな心づくしを怠らない
(6)礼儀を守る
(7)正しい性の知識を持つ

・妻に対するささやかな心づくりの価値を軽く見すぎている男性が世の中には多すぎる

・結婚の幸福は、些細な心づくしの集積によって得られる。この事実に気付かない夫婦は、不幸な結婚生活を送らねばならないだろう

・「結婚生活を幸福にする要素はいろいろあり、性の問題はその一つにすぎない。だが、性の均衡が破れると、他の要素は一切むだになる」(バターフィールド神父)



~~~~~~~~~~~~~~~~~~

◆人を動かす3原則



(1)批判も非難もしない。苦情もいわない


・盗人にも五分の理を認める

・他人のあら探しは、なんの役にも立たない。相手は、すぐさま防御態勢をしいて、なんとか自分を正当化するだろう。それに、自尊心を傷つけられた相手は、結局、反抗心をおこすことになり、まことに危険である 

・人を批評したり、非難したり、小言をいったりすることは、どんな馬鹿者でもできる。そして、馬鹿者にかぎって、それをしたがるものだ
 → 理解と寛容は、すぐれた品性と克己心をそなえた人にいて初めて持ちうる徳である

・人を非難するかわりに、相手を理解するように努めようではないか。どういうわけで、相手がそんなことをしでかすに至ったか、よく考えてみようではないか。そのほうがよほど得策でもあり、また面白くもある。そうすれば、同情、寛容、好意も、おのずと生まれ出てくる



(2)率直で、誠実な評価を与える


・重要感を持たせる

・人を動かす秘訣は、この世にただ一つしかない。みずから動きたくなる気持ちを起こさせることだ

・人を動かすには、相手の欲しているものを与えるのが唯一の方法である
 → 「自己の重要感」=「偉くなりたいという願望」=「重要人物たらんとする欲求」



(3)強い欲求を起こさせる

・人の立場に身を置く

・人を動かす唯一の方法は、その人の好むものを問題にし、それを手に入れる方法を教えてやることだ

・「人間の行動は、心のなかの欲求から生まれる。だから、人を動かす最善の法は、まず、相手の心のなかに強い欲求を起こさせることである」(オーヴァストリート 心理学者)

・他人の立場に身を置き、その心の中に欲求を起こさせるということは、相手をうまく操ってこちらの利益になるはなるが先方には損になることをやらせるというのでは決してない
 → 当事者双方が利益を得なければうそである

⇒ 『7つの習慣』の第4の習慣「WIN-WINを考える」


・「まず相手の心のなかに強い欲求を起こさせること。これをやれる人は、万人の支持を得ることに成功し、やれない人は、一人の支持者を得ることにも失敗する」(オーヴァストリート)




◆人に好かれる6原則


(1)誠実な関心を寄せる

・友を得るには、相手の関心を引こうとするよりも、相手に純粋な関心を寄せること

・他人に示す関心は、人間関係の他の原則と同様に、必ず心底のものでなければならない。関心を示す人の利益になるだけでなく、関心を示された相手にも利益を生まねばならない。一方通行ではなく、双方の利益にならなくてはいけない。




(2)笑顔で接する

・笑顔の効果は強力である。たとえその笑顔が目に見えなくても、効果にはかわりがない

・「笑顔を見せない人間は、商人にはなれない」(中国のことわざ)

・笑顔は好意のメッセンジャー




(3)名前は、当人にとって最も快い、最も大切なひびきを持つ言葉であることを忘れない


・人間は他人の名前など一向に気にとめないが、自分の名前になると大いに関心を持つ

・人に好かれる一番簡単で、わかりきった、しかも一番大切な方法は、相手の名前を覚え、相手に重要感を持たせること




(4)聞き手にまわる


・「商談には特に秘訣などというものはない。ただ、相手の話に耳を傾けることが大切だ」(チャールズ・エリオット)

・話し上手になりたければ、聞き上手になることだ

・興味を持たせるためには、まず、こちらが興味を持たねばならない


・あなたの話し相手は、あなたのことに対して持つ興味の百倍もの興味を、自分自身のことに対して持っている



(5)相手の関心を見抜いて話題にする


・相手の関心を見抜き、それを話題にするやり方は、結局、双方の利益になる



(6)重要感を与える。誠意をこめて

・人間は、だれでも周囲の者に認めてもらいたいと願っている。自分の真価を認めてほしいのだ


・人はだれでも他人より何らかの点で優れていると思っている。だから、相手の心を確実に手に入れる方法は、相手が相手なりの世界で重要な人物であることを率直に認め、そのことを相手に悟らせることだ





◆人を説得する12原則


(1)議論に勝つ唯一の方法として議論を避ける

・誤解は、議論をもってしては永久に解けない。気転、外交性、慰め、いたわり、そして、相手の立場で同情的に考える思いやりをもってして、初めて解ける

・相手がだれであろうと、口論をしてはいけない。相手の間違いを指摘して怒らすようなことはせず、いささか外交的手法を用いよ



(2)相手の意見に敬意を払い、誤りを指摘しない


・相手の間違いを指摘することは、相手を罵倒するのとなんら変わりない。なんのために指摘するのか
 → 相手は、自分の知能、判断、誇り、自尊心に平手打ちを食らわされている
 → 傷つけられたのは、論理ではなく、感情である

・相手の間違いを頭から決めつけるやり方は、効果がないどころか、結局は、相手の自尊心を傷つけ、みんなからも敬遠されて、話し合いもできなくなる



(3)自分の誤りをただちにこころよく認める

・自分が悪いと知ったら、相手にやっつけられる前に自分で自分をやっつけておいたほうが、はるかに愉快

・苦しいいいわけをするよりも、このほうが、よほど愉快な気持ちになれる



(4)おだやかに話す


・北風より太陽

・親切、友愛、感謝は世の一切の怒声よりもたやすく人の心を変えることができる



(5)相手が即座に”イエス”と答える問題を選ぶ

・人と話をするとき、意見の異なる問題を初めに取り上げてはならない。互いに同一の目的に向かって努力しているのだということを、相手に理解させるようにし、違いはその方法だけだと強調する

・初めに”イエス”と多くいわせればいわせるほど、相手をこちらの思うところへ引っ張っていくことが容易になる



(6)相手にしゃべらせる


・相手のことは相手がいちばんよく知っている。だから、その当人にしゃべらせることだ

・相手がいいたいことをまだ持っている限り、こちらが何をいってもむだ

・「敵をつくりたければ、友に勝つがいい。味方をつくりたければ、友に勝たせるがいいい」(ラ・ロシュフーコー 哲学者)



(7)相手に思いつかせる

・人から押しつけられた意見よりも、自分で思いついた意見のほうをはるかに大切にするものである

・人に押しつけられているとか、命令されているという感じは、誰にしろ嫌なもの
 → それよりも、自主的に行動しているのだという感じの方がはるかに好ましい
 → 自分の希望や欲望や意見を人に聞いてもらうのは嬉しいものだ



(8)人の身になる


・相手は間違っているかもしれないが、彼自身は、自分が間違っているとは決して思っていない
 → 相手を非難しても始まらない。理解することに努めねばならない
 → 賢明な人間は、相手を非難するのではなく、相手を理解しようと努める

・相手の考え、行動にはそれぞれ相当の理由があるはずだ。その理由を探し出さねばならない
 → そうすれば、相手の行動、相手の性格に対する鍵まで握ることができる

・「自分の意見を述べるだけでなく、相手の意見をも尊重するところから、話し合いの道が開ける。まず、話し合いの目的、方向をはっきりさせて、相手の身になって話を進め、相手の意見を受け入れていけば、こちらの意見も、相手は受け入れる」(J・S・ニーレンバーグ)



(9)相手の考えや希望に対して同情を持つ



(10)人の美しい心情に呼びかける


(11)演出を考える


(12)対抗意識を刺激する


・優位を示したいという欲求、対抗意識、負けじ魂、男の気魄に訴える法

・成功者はみなゲームが好きだ。自己表現の場が与えられるからだ。存分に腕を振るって相手に打ち勝つ機会、これが、いろいろな競争や競技を成立させる。優位を占めたい欲求、重要感を得たい願望、これを刺激するのだ





◆人を変える9原則


(1)まずほめる

・まず相手をほめておくのは、歯医者がまず局部麻酔をするのによく似ている。もちろん、あとでガリガリやられるが、麻酔はその痛みを消してくれる


(2)遠まわしに注意を与える

・「しかし」を「そして」にいいかえる

「ジョニー、お父さんもお母さんも、お前の今学期の成績が上がって、ほんとうに鼻が高いよ。しかし、代数をもっと勉強していたら、成績はもっと上がっていたと思うよ」

 ↓

「ジョニー、お父さんもお母さんも、お前の今学期の成績が上がって、ほんとうに鼻が高いよ。そして、来学期も同じように勉強を続ければ、代数だって、ほかの課目と同じように成績が上がると思うよ」



(3)まず自分の誤りを話した後、注意を与える


・自分自身の誤りを認めることは、たとえその誤りを正さず、そのままにしておいても、人を変えるのに役に立つ



(4)命令をせず、意見を求める




(5)顔を立てる

・相手の自己評価を傷つけ、自己嫌悪に陥らせるようなことをいったり、したりする権利は私にはない。大切なことは、相手を私がどう評価するかではなくて、相手が自分自身をどう評価するかである。相手の人間としての尊厳を傷つけることは犯罪なのだ」
(サンテグジュペリ)



(6)わずかなことでも、すべて、惜しみなく、心からほめる


・われわれは、他人から評価され、認められたい願望があり、そのためにはどんなことでもする。だが、心のこもらないうわべだけのお世辞には反発を覚える

・批判によって人間の能力はしぼみ、励ましによって花開く



(7)期待をかける

・ある点について矯正したいと思えば、その点について彼は既に人よりも長じているといってやることだ



(8)激励して、能力に自信を持たせる


・馬鹿だとか、能なしだとか、才能がないとかいってののしるのは向上心の芽を摘み取ってしまうことになる
 → 大いに元気づけてやりさえすれば、容易にやれると思い込ませ、相手の能力をこちらは信じているのだと知らせてやるのだ。そうすれば相手は、自分の優秀さを示そうと懸命に頑張る



(9)喜んで協力させる


・肩書や権威を与える

・人を変える必要が生じた場合に考えるべき6つの事項

①誠実であれ。守れない約束はするな。自分の利益は忘れ、相手の利益だけを考えよ

②相手に期待する協力は何か。明確に把握せよ

③相手の身になれ。相手の真の望みは何か?

④あなたに協力すれば相手にどんな利益があるのか?

⑤望みどおりの利益を相手に与えよ

⑥人にものを頼む場合、その頼みが相手の利益にもなると気づくように話せ






◆幸福な家庭をつくる7原則

(1)口やかましくいわない

・「世の妻たちは、口やかましい小言によって、結婚の墓穴を掘り続けている」(ボストン・ポスト紙)


(2)長所を認める




(3)あら探しをしない



(4)ほめる

・男性は、自分を美しく見せようとする女性の努力を賞讃すべきだ



(5)ささやかな心づくしを怠らない

・妻に対するささやかな心づくりの価値を軽く見すぎている男性が世の中には多すぎる

・結婚の幸福は、些細な心づくしの集積によって得られる。この事実に気付かない夫婦は、不幸な結婚生活を送らねばならないだろう



(6)礼儀を守る

・無作法は愛情を破壊する癌だ。それくらいのことは誰でも知っているはずだが、家の者に対しては、知らない人に対する場合よりも無作法に振る舞う

⇒ 猛省します・・・



(7)正しい性の知識を持つ

・「結婚生活を幸福にする要素はいろいろあり、性の問題はその一つにすぎない。だが、性の均衡が破れると、他の要素は一切むだになる」
(バターフィールド神父)


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