FullSizeRender




「エッセンシャル思考の生き方は、本当に大切なことを大切にする生き方である」


本書は、今の自分にとって大切な指針をもたらしてくれました。

「自分にとって、本当に大切なものは何か?」

本書を読みながら、自然とそんな問いが湧いてきました。

 

これまで自分が歩んできた道は、自分が選んできた選択肢の連続でもあります。

でも、胸を張って、「これで間違いじゃなかった」といえる選択がどれだけあっただろうかと考えてしまいます。

頼まれたことを、できるからという理由だけでなんとなく引き受けてしまい、それで満足したり、自己満足的な有能感に浸っていたりしなかったか。


ふり返ってみれば、自分で選んだようでいて、実は選ぶことを放棄して、他人に流されていたことが実に多かったように思います。


私が、「安定している」公務員を退職し、起業の道を選んだのは、まさに自分で選んで決めた大切なことをやっていきたいと思ったから。

そして、その選択を真の意味で実現するためには、まず何が重要かを定めること。

そしてそれ以外を捨てること。

この2つが何より大切であると本書で学びました。


自分にとって大切なことを、今一度ふり返って考えてみてはいかがでしょうか?

 


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「⇒」は個人的な気づき、感想


◎本書のポイント

 

・「何もかもやらなくては」という考え方をやめて、断ることを覚えたとき、本当に重要な仕事をやりとげることが可能になる

・エッセンシャル思考は、自分の選択を自分の手に取り戻すための道のりである

・自分で選ぶということは最強の武器

 → 不要なものを捨てる生き方は、自由だ。誰かの思惑に振り回されることもなく、自分で選べる 

・選択とは、行動である。与えられるものではなく、つかみとる

・選ぶ能力は誰にも奪えない。ただ、自分が手放してしまうだけ

・エッセンシャル思考の最初の第一歩は、「選ぶ」ことを選ぶこと。自分自身の選択を取り戻したとき、初めてエッセンシャル思考が可能になる

・数かぎりないチャンスのなかから、「これだけは」というものを見つけなくてはならない。本当に重要なことにイエスと言うために、その他すべてにノーと言う

・「絶対にイエスだと言いきれないなら、それはすなわちノーである」

・捨てるべきものを問うとき、自分の優先事項がはっきりと見えてくる。自分の本当の使命が明らかになり、個人だけでなく組織全体のために最高の仕事ができるようになる

・本質目標を正しく決めれば、その後の無数の決断が不要になる

・本当に重要なことをやるために、本質的でない依頼を断る。肝心なのは、絶対にやるべきこと以外のすべてに対して、上手にノーと言うこと

・本当に重要なことにエネルギーを集中できれば、余分なものを削って、重要なものを活かす余地が生まれる

・習慣は妨害に打ち克つための最強の武器

・エッセンシャル思考の人は、今ここに集中する。昨日や明日ではなく、今この瞬間に何が大事かを考える

・エッセンシャル思考の目的は、世間的な成功を手に入れることではない。人生に意味と目的を見いだし、本当に重要なことを成しとげることである

・エッセンシャル思考の生き方は、本当に大切なことを大切にする生き方である




◆エッセンシャル思考とは


〇エッセンシャル思考になるには3つの思い込みの克服が必要 

「やらなくては」→「やると決める」

「どれも大事」 →「大事なものはめったにない」

「全部できる」 →「何でもできるが、全部はやらない」


・「何もかもやらなくては」という考え方をやめて、断ることを覚えたとき、本当に重要な仕事をやりとげることが可能になる



〇エッセンシャル思考とは何か


・エッセンシャル思考とは、「より少なく、しかしより良く」を追求する生き方である

・エッセンシャル思考は、より多くのことをやりとげる技術ではなく、正しいことをやりとげる技術である 

・努力の方向を絞り、エネルギーの使いどころを必要最小限にすることで、いちばん重要なものごとにおいて最大の成果を上げる

・要するに、エッセンシャル思考とは、自分の力を最大限の成果につなげるためのシステマティックな方法である。やるべきことを正確に選び、それをスムーズにやりとげるための効果的なしくみである

・エッセンシャル思考は、自分の選択を自分の手に取り戻すための道のりである

 → 自分で優先順位を決めなければ、他人の言いなりになってしまう 


〇成功のパラドックス
 

①目標を定め、成功へと一直線に進む

②成功した結果、どんどん多様な仕事を振られるようになる

③やることが増えすぎて、時間とエネルギーがどんどん拡散されていく。すべてが中途半端になる

④本当にやるべきことができなくなる
 

・決断疲れ

 → 選択の機会が増えすぎると、人は正しい判断をできなくなる


⇒ 選択肢を絞る、捨てることが必要。

『選択の科学』で、選べるジャムの数が多すぎると、人は買わなくなるのに似ている。5、6個の選択肢のとき、最も購買額が高い。

・自分で選ぶということは最強の武器

 → 不要なものを捨てる生き方は、自由だ。誰かの思惑に振り回されることもなく、自分で選べる
 

⇒ こんまりさんのブレイクに見られるように、捨てるスキルが多くの人に求められている



◆エッセンシャル思考の基礎となる3つの考え方 

①選択

②ノイズ

③トレードオフ


(1)選択(選ぶ力を取り戻す)

・選択とは、行動である。与えられるものではなく、つかみとる

・選択肢はかぎられているかもしれない。それでも、選択肢のなかから何を選ぶかは、いつ

だって自分次第

・選ぶ能力は誰にも奪えない。ただ、自分が手放してしまうだけだ

⇒ 今の自分は、自分が選んできた結果。

自分で選んだという自覚がないと、他人事の人生、仕事になる。自分事ではなくなる。

⇒ 失敗を他人のせいにするのは、自分事ではないから 

 

・エッセンシャル思考の最初の第一歩は、「選ぶ」ことを選ぶこと。自分自身の選択を取り戻したとき、初めてエッセンシャル思考が可能になる


⇒ 『7つの習慣』 第1の習慣「主体的に考える」
 

(2)ノイズ(大多数のものは無価値である) 

・「重要な少数」は「瑣末な多数」に勝る(パレートの法則)

・数かぎりないチャンスのなかから、「これだけは」というものを見つけなくてはならない。本当に重要なことにイエスと言うために、その他すべてにノーと言う

・エッセンシャル思考の人は、多くをやらなくてすむように、多くを吟味する

(3)トレードオフ(何かを選ぶことは、何かを捨てること)

・何かに「イエス」と言うことは、その他すべてに「ノー」と言うこと

・「どうすれば両方できるか?」ではなく、「どの問題を引き受けるか?」を考える

・「何をあきらめなくてはならないか?」ではなく、「何に全力を注ごうか?」を考える

・トレードオフとは、戦略的に、そして慎重に選ぶとるべきもの


◆見極める技術


・選抜する=もっとも厳しい基準で決める

・「絶対にイエスだと言いきれないなら、それはすなわちノーである」

・最重要基準を一つ用意し、その基準に従って選択肢を100点満点で評価する。ただし90点未満はすべて0点と同じ(90点ルール)

 → 瑣末な選択肢を容赦なく切り捨てられる

・厳しい基準を設けるという行為は、間違いなくあなたに自由を与えてくれる。他人や世の中や偶然で決められるのではなく、自分自身で選ぶ自由だ。「仕方なく」選ぶのではなく、「選びたいから」選ぶ自由だ


◆捨てる技術

〇目標

・捨てるべきものを問うとき、自分の優先事項がはっきりと見えてくる。自分の本当の使命が明らかになり、個人だけでなく組織全体のために最高の仕事ができるようになる

⇒ 「組織」は、会社ということに限らず、社会全体に置き換えることも可能

・やろうとしている意図にそぐわない行動を切り捨てるには、自分がどんな目的に向かっているのかをとことん明確に定義しなければならない

・本質目標を決める

 → シンプルで、具体的で、魅力的で、測定可能な目標

・本質目標を正しく決めれば、その後の無数の決断が不要になる

 

⇒ 『7つの習慣』 第2の習慣「目的を持って始める」

〇拒否

・他人からのプレッシャーに負けず、きっぱりと上手に断ることは、エッセンシャル思考の必須スキルである。と同時に、もっとも難しいスキルである

・自分にとって本当に重要なことを明確にしないかぎり、私たちは葛藤に対して無力なままだ。次々とやってくるタフな選択から私たちを守ってくれるのは、「自分にとって本当に重要なのはこれだ」という確信である

⇒ 選抜の基準や本質目標を定めることで、それにそぐわないものを排除できるようになる


・本当に重要なことをやるために、本質的でない依頼を断る。肝心なのは、絶対にやるべきこと以外のすべてに対して、上手にノーと言うこと

・うまく依頼を断ることは、「自分の時間を安売りしない」というメッセージになる。

 → プロフェッショナルの証

 → 長期的に見れば、相手の経緯を手に入れられる

〇編集

・編集=エッセンシャル思考の技術

 → 不要なものや余分なものを容赦なく削り、作品の本質を取り出す仕事

・編集の技術は、ただ減らすことにあるのではなく、減らしながら、価値を増やす 

・自分の仕事や生き方を編集すれば、その成果をよりいっそう高めることができる

 → 本当に重要なことにエネルギーを集中できれば、余分なものを削って、重要なものを活かす余地が生まれる

〇線引き

・境界線を放棄してしまったら、人生でもっとも大事なものを選べなくなる

 → はっきりとした線引きがなければ、他人はどこまで踏み込んでいいかわからず、どんどん侵略してくる

・エッセンシャル思考の人は、一線を引くことで自分の時間を守り、他人からの余計な干渉を防ぐ


◆しくみ化の技術

〇バッファ

・確実に言えるのは、世の中に確実なことなどないということだけ

 → 何が起こってもあわてないように、つねにバッファをとっておく

⇒ スケジュールを詰め込みすぎると、ハプニングがあった際に対応できない

⇒ スケジュールを詰め込みすぎると、突然のチャンスが来ても飛びつけない

〇削減

 ・エッセンシャル思考の人は、仕事を減らすことによって、より多くを生み出す

・人やお金や時間を増やすかわりに、制約や障害を取り除くことを考える

〇習慣

・習慣は妨害に打ち克つための最強の武器

 → 本質的な目標に向かう行動を習慣づけてしまえば、無意識のうちに目標を達成できる

 → いちいち難しい判断をする必要はなく、誘惑から目をそむけるためにエネルギーを使う必要もない

〇集中

・エッセンシャル思考の人は、今ここに集中する。昨日や明日ではなく、今この瞬間に何が大事かを考える

・エッセンシャル思考の敵は、マルチタスクではなくマルチフォーカスである

→ 人は一度にひとつのことにしか「集中」できない。複数のことをやるのはかまわないが、集中の対象がどれなのかは、はっきりさせておく必要がある
 

〇未来

・エッセンシャル思考を生き方の基本に据え、何をするにもそこから考える

・エッセンシャル思考の目的は、世間的な成功を手に入れることではない。人生に意味と目的を見いだし、本当に重要なことを成しとげることである

 ・エッセンシャル思考の生き方は、本当に大切なことを大切にする生き方である

・エッセンシャル思考を生きることは、後悔なく生きること。本当に大切なことを見極め、

そこに最大限の時間とエネルギーを注げば、後悔の入り込む余地はなくなり、自分の選択を

心から誇りに思える


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 
エッセンシャル思考の肝は、「何が重要かを決めること」、そして「それ以外を捨てること」

私が苦手とするのは、圧倒的に後者。

とにかく捨てられない!(泣)

モノもコトも。

そのせいでいつも目先のことにとらわれてしまっている気がします。

どうしても、「もったいない!」が先行してしまうのですね・・・。

 

「断捨離」とまではいかずとも、少しモノもコトも減らしたいですね。
突如、訪れる大事なチャンスをつかむために!
自分が大切にしたい生き方を守るために!

この『エッセンシャル思考』の本も大切な1冊になりそうです。